身体状況調査の定義と判定基準
血圧の分類
分類の変遷
国民栄養調査(昭和46年~平成11年)
国民栄養調査、国民健康・栄養調査(平成12年~)
(「日本高血圧学会(2014年)による分類」より)
- ※太枠内は「収縮期高血圧」(平成17年以降把握)。
- ※平成12年~18年:Ⅰ度=軽症, Ⅱ度=中等症, Ⅲ度=重症。
運動習慣のある者
定義
「運動習慣有」とは、1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続していること。
質問票の内容の変遷
国民栄養調査:身体状況調査票による問診調査(昭和61年~平成元年)
運動(習慣)
①有 / ②無
国民栄養調査:身体状況調査票による問診調査(平成2年~平成14年)
運動
①健康上の理由で運動ができない
②上記以外の理由で運動ができない
③運動の習慣有り
国民健康・栄養調査:身体状況調査票による問診調査(平成15年~)
運動
①健康上の理由で運動ができない
②上記以外の理由で運動ができない
③運動の習慣有り
(③と回答した者)
(a)1週間の運動日数
(b)運動を行う日の平均運動時間
(c)運動の強さ
1. 高強度(かなり息の乱れる運動)
2. 中強度(少し息の乱れる運動)
3. 低強度(あまり息の乱れない運動)
国民健康・栄養調査:身体状況調査票による問診調査(平成25年~)
現在、医師等からの運動禁止の有無
①有 / ②無
(無と回答した者)
運動習慣
(a)1週間の運動日数
(b)運動を行う日の平均運動時間
(c)運動の継続年数
「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の疑い」の判定
判定基準の変遷
国民健康・栄養調査(平成16年~18年)
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者
腹囲が男性85㎝、女性90㎝以上で、3つの項目(血中脂質、血圧、血糖)のうち2つ以上の項目に該当する者。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予備群と考えられる者
腹囲が男性85㎝、女性90㎝以上で、3つの項目(血中脂質、血圧、血糖)のうち1つに該当する者。
※”該当する”とは、下記の「基準」を満たしている場合、かつ/または「服薬」がある場合とする。
腹囲 | 腹囲(ウエスト周囲径) 男性:85cm以上 女性:90cm以上 | ||
---|---|---|---|
項目 | 血中脂質 | 血圧 | 血糖 |
基準 | HDLコレステロール値 40mg/dl未満 | 収縮期血圧値 130mmHg以上 拡張期血圧値 85mmHg以上 |
ヘモグロビンA1c値5.5%以上 |
服薬 | コレステロールを下げる薬服用 | 血圧を下げる薬服用 | 血糖値を下げる薬服用 インスリン注射使用 |
※老人保健事業の健康診査では,ヘモグロビン A1c値5.5%以上を「要指導」としているため,メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の疑いに関する判定項目である血糖を“ヘモグロビンA1c値5.5%”とした。
国民健康・栄養調査(平成19年~23年)
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者
腹囲が男性85㎝、女性90㎝以上で、3つの項目(血中脂質、血圧、血糖)のうち2つ以上の項目に該当する者。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予備群と考えられる者
腹囲が男性85㎝、女性90㎝以上で、3つの項目(血中脂質、血圧、血糖)のうち1つに該当する者。
※”該当する”とは、下記の「基準」を満たしている場合、かつ/または「服薬」がある場合とする。
腹囲 | 腹囲(ウエスト周囲径) 男性:85cm以上 女性:90cm以上 | ||
---|---|---|---|
項目 | 血中脂質 | 血圧 | 血糖 |
基準 | HDLコレステロール値 40mg/dl未満 | 収縮期血圧値 130mmHg以上 拡張期血圧値 85mmHg以上 |
ヘモグロビンA1c値5.5%以上 |
服薬 | コレステロールを下げる薬服用 中性脂肪を下げる薬服用 |
血圧を下げる薬服用 | 血糖値を下げる薬服用 インスリン注射使用 |
※老人保健事業の健康診査では,ヘモグロビン A1c値5.5%以上を「要指導」としているため,メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の疑いに関する判定項目である血糖を“ヘモグロビンA1c値5.5%”とした。
国民健康・栄養調査(平成24年~)
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われる者
腹囲が男性85㎝、女性90㎝以上で、3つの項目(血中脂質、血圧、血糖)のうち2つ以上の項目に該当する者。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予備群と考えられる者
腹囲が男性85㎝、女性90㎝以上で、3つの項目(血中脂質、血圧、血糖)のうち1つに該当する者。
※”該当する”とは、下記の「基準」を満たしている場合、かつ/または「服薬」がある場合とする。
腹囲 | 腹囲(ウエスト周囲径) 男性:85cm以上 女性:90cm以上 | ||
---|---|---|---|
項目 | 血中脂質 | 血圧 | 血糖 |
基準 | HDLコレステロール値 40mg/dl未満 | 収縮期血圧値 130mmHg以上 拡張期血圧値 85mmHg以上 |
ヘモグロビンA1c(NGSP)値6.0%以上 |
服薬 | コレステロールを下げる薬服用 中性脂肪を下げる薬服用 |
血圧を下げる薬服用 | 血糖値を下げる薬服用 インスリン注射使用 |
・厚生労働科学研究 健康科学総合研究事業「地域保健における健康診査の効率的なプロトコールに関する研究~健康対策指標検討研究班中間報告~」 平成17年8月)
・厚生労働省健康局がん対策・健康増進課/厚生労働省保険局総務課「平成25年度以降に実施される特定健康診査・特定保健指導における特定保健指導レベル判定値,受診勧奨判定値及びメタボリックシンドローム判定値等の取扱い について」平成24年11月13日"
「高血圧症有病者」の判定
判定基準
国民健康・栄養調査(平成18年~)
収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上、もしくは血圧を下げる薬を服用している者。
「糖尿病が強く疑われる人」、「糖尿病の可能性を否定できない人」の判定
判定基準の変遷
国民健康・栄養調査(平成18年~23年)
糖尿病が強く疑われる者
ヘモグロビンA1cの値が6.1%以上、または、質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた者
糖尿病の可能性を否定できない者
ヘモグロビンA1cの値が5.6%以上、6.1%未満で、「糖尿病が強く疑われる人」以外の者
調査票 | ||||
---|---|---|---|---|
現在の治療状況 | 回答無し | |||
あり | なし | |||
血液検査 | HbA1c≥6.1% | 強く疑われる者 | ||
5.6%≤HbA1c<6.1% | 否定できない者 | |||
HbA1c<5.6% | ||||
測定値無し |
国民健康・栄養調査(平成24年)
糖尿病が強く疑われる者
ヘモグロビンA1cの測定値がある者のうち、ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.5%以上、または、生活習慣調査票で「これまでに医療機関や健診で糖尿病といわれたことがありますか」に「あり」と回答し、「糖尿病の治療を受けたことがありますか」に「過去から現在にかけて継続的に受けている」及び「過去に中断したことがあるが、現在は受けている」と回答した者
糖尿病の可能性を否定できない者
ヘモグロビンA1cの測定値がある者のうち、ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.0%以上、6.5%未満で、‘糖尿病が強く疑われる者’以外の者
調査票 | ||||
---|---|---|---|---|
現在の治療状況 | 回答無し | |||
あり | なし | |||
血液検査 | HbA1c≥6.5% | 強く疑われる者 | ||
6.0%≤HbA1c<6.5% | 否定できない者 | |||
HbA1c<6.0% | ||||
測定値無し |
国民健康・栄養調査(平成25年)
糖尿病が強く疑われる者
ヘモグロビンA1cの測定値があり、身体状況調査票(6)(c)及び(7)に回答した者のうち、ヘモグロビンA1c(NGSP)の値が6.5%以上、または、身体状況調査票(7)「現在、糖尿病治療の有無」に「1有」と回答した者
糖尿病の可能性を否定できない者
ヘモグロビンA1cの測定値があり、身体状況調査[問診](6)(c) 及び(7)に回答した者のうち、ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.0%以上、6.5%未満で、‘糖尿病が強く疑われる者’以外の者
問診 | |||||
---|---|---|---|---|---|
(6)(c)回答有り | (6)(c)回答無し | ||||
(7)回答有り | (7)回答無し | ||||
有 | 無 | ||||
血液検査 | HbA1c≥6.5% | 強く疑われる者 | |||
6.0%≤HbA1c<6.5% | 否定できない者 | ||||
HbA1c<6.0% | |||||
測定値無し |
国民健康・栄養調査(平成26年~)
糖尿病が強く疑われる者
ヘモグロビンA1cの測定値があり、身体状況調査(6)(c) 及び(7),(7-1)に回答した者のうち、ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.5%以上、又は、身体状況調査(7) で「これまでに医療機関や健診で糖尿病といわれたことがありますか」に「1有」と回答し、(7-1)現在、糖尿病治療の有無に「1有」と回答した者
糖尿病の可能性を否定できない者
ヘモグロビンA1cの測定値があり、身体状況調査[問診](6)(c) 及び(7)に回答した者のうち、ヘモグロビンA1c(NGSP)値が6.0%以上、6.5%未満で、‘糖尿病が強く疑われる者’以外の者
問診 | |||||
---|---|---|---|---|---|
(6)(c)回答有り | (6)(c)回答無し | ||||
(7)、(7-1)回答有り | (7)、(7-1)回答無し | ||||
有 | 無 | ||||
血液検査 | HbA1c≥6.5% | 強く疑われる者 | |||
6.0%≤HbA1c<6.5% | 否定できない者 | ||||
HbA1c<6.0% | |||||
測定値無し |
(参考)
糖尿病実態調査(平成9年)
糖尿病が強く疑われる者
ヘモグロビンA1c 6.1%以上、または、アンケート調査で、現在糖尿病の治療を受けていると答えた者
糖尿病の可能性を否定できない者
ヘモグロビンA1c5.6%以上6.1%未満で現在糖尿病の治療を受けてない者
糖尿病実態調査(平成14年)
糖尿病が強く疑われる者
ヘモグロビンA1cの値が6.1%以上、または、質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた者
糖尿病の可能性を否定できない者
ヘモグロビンA1cの値が5.6%以上6.1%未満で‘糖尿病が強く疑われる者’以外の者
「脂質異常症が疑われる者」の判定
判定基準の変遷
国民健康・栄養調査(平成18年)
国民健康・栄養調査の血液検査では、空腹時採血が困難であるため、脂質異常症の診断基準項目である中性脂肪による判定は行わず、下記の通りとした。
HDLコレステロールが40mg/dL 未満、もしくはコレステロールを下げる薬を服用している者。
国民健康・栄養調査(平成18年)
国民健康・栄養調査の血液検査では、空腹時採血が困難であるため、脂質異常症の診断基準項目である中性脂肪による判定は行わず、下記の通りとした。
HDLコレステロールが40mg/dL 未満、もしくはコレステロールを下げる薬または中性脂肪(トリグリセライド)を下げる薬を服用している者。
肥満の判定
判定基準の変遷
国民栄養調査:皮下脂肪厚(上腕背部+肩甲骨下部)を用いて判定(昭和47年~50年)
男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|
判定 | 肥満傾向 | 著しい肥満 | 肥満傾向 | 著しい肥満 |
皮下脂肪厚 | 40mm以上 | 50mm以上 | 50mm以上 | 60mm以上 |
国民栄養調査:皮下脂肪厚※を用いて判定(昭和51年~平成6年)
男性 | 女性 | |
---|---|---|
判定 | 肥満傾向 | 肥満傾向 |
皮下脂肪厚 | 40mm以上 | 50mm以上 |
国民栄養調査:BMI(Body Mass Index〔kg/㎡〕, 体重〔kg〕/(身長〔m〕)2)を用いて判定(平成7年~9年)
男女ともBMI=22を標準とし、肥満の判定基準は下記のとおりである。
判定 | やせ | 普通 | 肥満 | 著しい肥満 |
---|---|---|---|---|
BMI | 19.8未満 | 19.8以上24.2未満 | 24.2以上26.4未満 | 26.4以上 |
肥満度 | ‐10%未満 | ‐10%以上+10%未満 | +10%以上+20%未満 | +20%以上 |
国民栄養調査、国民健康・栄養調査:BMI(Body Mass Index〔kg/㎡〕, 体重〔kg〕/(身長〔m〕)2)を用いて判定(平成10年~)
男女ともBMI=22を標準とし、肥満の判定基準は下記のとおりである。
判定 | やせ | 普通 | 肥満 |
---|---|---|---|
皮下脂肪厚 | 18.5未満 | 18.5以上25.0未満 | 25.0以上 |