よくある質問(FAQ)
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よくある質問と回答をまとめてあります。ご質問があるときは、ここではなくメインフォーラムにお願いします。
[ 栄養 ]
Requested and Answered by ゲスト on 25-Mar-2011 09:49 (1175 reads)
慢性的なカルシウム欠乏により、免疫異常が起こりうるメカニズムは、「ミネラルの事典(朝倉書店)」に記載されています。以下はその内容です。
慢性的なカルシウム不足状態にあると、長期に過量なPTH(副甲状腺ホルモン)の分泌が起こり、骨からもカルシウムが漏出して、軟部組織へのカルシウム移行が促進されて細胞内カルシウムも増加する。それにより、ATP合成が抑制されてカルシウムポンプの抑制を起こしたり、ホスホリパーゼ活性をあげたり、細胞膜の構成を変化させてカルシウムの細胞内流入が亢進する。さらに、細胞内プロテアーゼ活性が上昇するなどの様々な細胞機能障害がおこる。PTHの過剰分泌に加え、低酸素状態、過酸化脂質などによる細胞膜障害、老化などが加わり、細胞内カルシウム量が増加する。免疫細胞(白血球や肥満細胞)の細胞内カルシウムが増加することにより細胞内情報伝達系が障害され、免疫異常が起こる可能性がある。
花粉症は免疫細胞により引き起こされるアレルギー反応であることから、カルシウム不足による免疫異常が、花粉症の発症に関与している可能性も考えられますが、現時点では、それを直接証明する文献はないようです。
情報センター 健康食品情報プロジェクト
慢性的なカルシウム不足状態にあると、長期に過量なPTH(副甲状腺ホルモン)の分泌が起こり、骨からもカルシウムが漏出して、軟部組織へのカルシウム移行が促進されて細胞内カルシウムも増加する。それにより、ATP合成が抑制されてカルシウムポンプの抑制を起こしたり、ホスホリパーゼ活性をあげたり、細胞膜の構成を変化させてカルシウムの細胞内流入が亢進する。さらに、細胞内プロテアーゼ活性が上昇するなどの様々な細胞機能障害がおこる。PTHの過剰分泌に加え、低酸素状態、過酸化脂質などによる細胞膜障害、老化などが加わり、細胞内カルシウム量が増加する。免疫細胞(白血球や肥満細胞)の細胞内カルシウムが増加することにより細胞内情報伝達系が障害され、免疫異常が起こる可能性がある。
花粉症は免疫細胞により引き起こされるアレルギー反応であることから、カルシウム不足による免疫異常が、花粉症の発症に関与している可能性も考えられますが、現時点では、それを直接証明する文献はないようです。
情報センター 健康食品情報プロジェクト
[ 栄養 ]
Requested by ゲスト and Answered by ゲスト on 09-Apr-2012 09:48 (1148 reads)
ご質問ありがとうございます。
月経の再開した授乳婦の件ですが、月経による損失分+母乳中への分泌分を付加する必要があると考えられますので、「月経あり」に加算するのが適当であると思います。
授乳中の妊婦の場合は、授乳による刺激で子宮収縮が促され、流・早産の危険性が高まるとされることから、妊娠中に授乳を継続することは推奨されておりません。よって、授乳の中止を前提とするため「妊婦の負荷量のみ加算」となると思います。
瀧本秀美
月経の再開した授乳婦の件ですが、月経による損失分+母乳中への分泌分を付加する必要があると考えられますので、「月経あり」に加算するのが適当であると思います。
授乳中の妊婦の場合は、授乳による刺激で子宮収縮が促され、流・早産の危険性が高まるとされることから、妊娠中に授乳を継続することは推奨されておりません。よって、授乳の中止を前提とするため「妊婦の負荷量のみ加算」となると思います。
瀧本秀美
[ その他 ]
Requested and Answered by ゲスト on 30-Sep-2010 14:53 (2838 reads)
こちらでこれまで検討したのは、
・全年代・性別の広い対象(やせや肥満も多少含む)と
・50歳代の肥満男女(平均のBMIが男女それぞれ30、32kg/m2、標準偏差が3kg/m2)
です。
いずれの対象においても、
・体重が大きく、肥満しているほど、基礎代謝基準値は過大評価していたのに対し、
・当研究所の式では、そのような傾向はみられませんでした。
絶対的な境界を決めることはできませんが、
少なくともBMI≒30kg/m2前後なら、
当研究所の式を使えば、平均としてずれることはないようです。
もちろん、それ以下のBMIなら大丈夫ですが、
上限は、とりあえず35くらいまでと考えていただくとよさそうです。
それ以上のBMIに関しては、対象者数が少ないため、よくわかりません。
国立健康・栄養研究所
健康増進プログラム
エネルギー代謝プロジェクトリーダー
田中茂穂
・全年代・性別の広い対象(やせや肥満も多少含む)と
・50歳代の肥満男女(平均のBMIが男女それぞれ30、32kg/m2、標準偏差が3kg/m2)
です。
いずれの対象においても、
・体重が大きく、肥満しているほど、基礎代謝基準値は過大評価していたのに対し、
・当研究所の式では、そのような傾向はみられませんでした。
絶対的な境界を決めることはできませんが、
少なくともBMI≒30kg/m2前後なら、
当研究所の式を使えば、平均としてずれることはないようです。
もちろん、それ以下のBMIなら大丈夫ですが、
上限は、とりあえず35くらいまでと考えていただくとよさそうです。
それ以上のBMIに関しては、対象者数が少ないため、よくわかりません。
国立健康・栄養研究所
健康増進プログラム
エネルギー代謝プロジェクトリーダー
田中茂穂
[ その他 ]
Requested and Answered by ゲスト on 12-Oct-2010 18:09 (4940 reads)
この点についても、1065と同様、肥満者の減量などを専門としている、
筑波大学大学院人間総合科学研究科の中田由夫先生
にたずねてみたところ、以下のような回答でした。
………
減量後のリバウンドと健康関連指標の関係については、いくつかの研究があり
ますが、十分にまとまった見解は得られていません。
例えば、Hensrud DD et al.(Obesity Research 3(Suppl 2): 217-222, 1995)
は、減量後のリバウンド量と血圧指標(MAP=拡張期血圧+1/3脈圧)あるいは
中性脂肪が相関関係にあったことを報告しています。
多くの生理学的指標は体重変化と相関しますので、基本的にはリバウンド量を
低く抑えれば健康への悪影響は少なくなると考えられます。
一方、心理的影響について、Jeffery RW et al.(The Journal of
Consulting and Clinical Psychology 66(4): 641-645, 1998)は、長期的な心
理的健康度は体重減少量と関連しないことを報告しています。
このことから著者らは、「より多くやせた方が心理的健康度が上がるという仮
説は支持されない」と結論づけています。
十分な根拠となる文献ではありませんが、体重変化が心理面に及ぼす影響はそ
れほど大きくはないと推察されます。
次に、リバウンドに伴う体組成の変化についてです。
これについても、いくつかの研究があります。
例えば、van der Kooy K et al.(American Journal of Clinical Nutrition
58(6): 853-857, 1993)はMRIを用いてのウエイトサイクリングに伴う体組成の
変化を検討しています。
この研究は、17名の男性と15名の女性を対象とし、減量期間で体重は12.9 kg減
少し、減量後67週目に11.9 kgリバウンドしました。
MRIで評価した体組成について、リバウンド後の脂肪量は減量前の値を上回ら
ず、腹部の内臓脂肪も同様の結果でした。
一方、皮下脂肪はつきやすい傾向にありました。
したがって、リバウンドした際、筋肉が減り、脂肪の割合が増える、という変
化は認められませんでした。
これと関連して、Li Z et al.(Diabetes, Obesity and Metabolism 9(3):
379-385, 2007)は、ウエイトサイクリングは体重減少量や心血管危険因子に影
響を及ぼさず、繰り返し減量を試みたとしても、その後の減量が難しくなるこ
とはないと報告しています。
また、Field AE et al.(Archives of Internal Medicine 169(9): 881-886,
2009)は、ウエイトサイクリングをしたとしても、その後の死亡率とは関連し
ないことを報告しています。
したがって、減量後のリバウンドはできれば低く抑えたいものですが、仮に元
の体重に戻ったとしても、健康上の悪影響はそれほど大きくはないと考えられます。
(以上)
………
確かに、「リバウンドは、体組成等に影響する」という論文がないわけではありません。
例えばKajioka T et al. (Metabolism 51(2): 149-154, 2002)は、非肥満の日
本人女性を対象に、2度にわたる減量の影響を実験的に検討しました。
その結果、体脂肪量は元に戻ったのに対し、除脂肪量は元に戻らなかったとい
う結果を得ています。
また、安静時代謝量や甲状腺ホルモン、血圧、中性脂肪値にも影響があったと
しています。
しかし、これは、少人数の非肥満者での検討です。
多くの論文を総合すると、巷で言われているような結論とは言えないようです。
国立健康・栄養研究所
健康増進プログラム
田中茂穂
--------------------------------------------------------
質問者からのコメント
非常に丁寧なご回答ありがとうございます。
今までは、リバウンドで筋肉が減って脂肪が増える、ウェイトサイクリングにより減量しにくくなる、と認識していました。
肥満学会で出ていた回答でも、リバウンドによって脂肪の比率が増えていく、とのことだったので、正直戸惑っております。
筑波大学大学院人間総合科学研究科の中田由夫先生
にたずねてみたところ、以下のような回答でした。
………
減量後のリバウンドと健康関連指標の関係については、いくつかの研究があり
ますが、十分にまとまった見解は得られていません。
例えば、Hensrud DD et al.(Obesity Research 3(Suppl 2): 217-222, 1995)
は、減量後のリバウンド量と血圧指標(MAP=拡張期血圧+1/3脈圧)あるいは
中性脂肪が相関関係にあったことを報告しています。
多くの生理学的指標は体重変化と相関しますので、基本的にはリバウンド量を
低く抑えれば健康への悪影響は少なくなると考えられます。
一方、心理的影響について、Jeffery RW et al.(The Journal of
Consulting and Clinical Psychology 66(4): 641-645, 1998)は、長期的な心
理的健康度は体重減少量と関連しないことを報告しています。
このことから著者らは、「より多くやせた方が心理的健康度が上がるという仮
説は支持されない」と結論づけています。
十分な根拠となる文献ではありませんが、体重変化が心理面に及ぼす影響はそ
れほど大きくはないと推察されます。
次に、リバウンドに伴う体組成の変化についてです。
これについても、いくつかの研究があります。
例えば、van der Kooy K et al.(American Journal of Clinical Nutrition
58(6): 853-857, 1993)はMRIを用いてのウエイトサイクリングに伴う体組成の
変化を検討しています。
この研究は、17名の男性と15名の女性を対象とし、減量期間で体重は12.9 kg減
少し、減量後67週目に11.9 kgリバウンドしました。
MRIで評価した体組成について、リバウンド後の脂肪量は減量前の値を上回ら
ず、腹部の内臓脂肪も同様の結果でした。
一方、皮下脂肪はつきやすい傾向にありました。
したがって、リバウンドした際、筋肉が減り、脂肪の割合が増える、という変
化は認められませんでした。
これと関連して、Li Z et al.(Diabetes, Obesity and Metabolism 9(3):
379-385, 2007)は、ウエイトサイクリングは体重減少量や心血管危険因子に影
響を及ぼさず、繰り返し減量を試みたとしても、その後の減量が難しくなるこ
とはないと報告しています。
また、Field AE et al.(Archives of Internal Medicine 169(9): 881-886,
2009)は、ウエイトサイクリングをしたとしても、その後の死亡率とは関連し
ないことを報告しています。
したがって、減量後のリバウンドはできれば低く抑えたいものですが、仮に元
の体重に戻ったとしても、健康上の悪影響はそれほど大きくはないと考えられます。
(以上)
………
確かに、「リバウンドは、体組成等に影響する」という論文がないわけではありません。
例えばKajioka T et al. (Metabolism 51(2): 149-154, 2002)は、非肥満の日
本人女性を対象に、2度にわたる減量の影響を実験的に検討しました。
その結果、体脂肪量は元に戻ったのに対し、除脂肪量は元に戻らなかったとい
う結果を得ています。
また、安静時代謝量や甲状腺ホルモン、血圧、中性脂肪値にも影響があったと
しています。
しかし、これは、少人数の非肥満者での検討です。
多くの論文を総合すると、巷で言われているような結論とは言えないようです。
国立健康・栄養研究所
健康増進プログラム
田中茂穂
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質問者からのコメント
非常に丁寧なご回答ありがとうございます。
今までは、リバウンドで筋肉が減って脂肪が増える、ウェイトサイクリングにより減量しにくくなる、と認識していました。
肥満学会で出ていた回答でも、リバウンドによって脂肪の比率が増えていく、とのことだったので、正直戸惑っております。
[ 栄養 ]
Requested and Answered by ゲスト on 22-Sep-2010 18:58 (5294 reads)
ご存じのようにタウリンは、非蛋白性のアミノ酸で、体液の浸透圧が変動する際に、細胞内の濃度を上げて抵抗し、細胞を保護することが見出されています。また負荷試験によって、ヒトに対する安全性は極めて高いとされているようです。そのためタウリン入りの腹膜透析液の使用が検討されています。また腹膜透析患者では合成阻害により血漿、筋肉内のタウリン濃度が低下しており、透析液を通じての補給が有効になります。このような観点から、タウリンは腎不全に対して問題ないように思いますが、十分な科学的根拠があるとは言えないと考えます。
臨床栄養プログラム
窪田哲也
臨床栄養プログラム
窪田哲也