医薬基盤研究所(NIBIO)のお知らせ
医薬基盤・健康・栄養研究所発ベンチャーとして株式会社エピトープサイエンスを認定
2020年12月24日
医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)は、NIBIOHN が所有する知的財産権や研究成果等を社会実装に向けて活用することが期待されるベンチャー企業として、株式会社エピトープサイエンス(代表者:鎌田春彦、所在地:大阪府茨木市彩都あさぎ)を医薬基盤・健康・栄養研究所発ベンチャーとして認定しました。
認定を受けたベンチャー企業は、研究場所や機器等の貸与、知的財産権の実施許諾等において優遇を受けることができます。NIBIOHN が所有する知的財産や技術を積極的に活用していただくことにより、研究成果の社会実装化の推進を図っていきたいと考えております。
○株式会社エピトープサイエンス(令和2年8月設立)
株式会社エピトープサイエンスは、バイオ医薬品の代表である抗体を薬物として応用し、治療効果に優れた医薬品として臨床応用することを大きな目的として設立されました。
医薬基盤研究所内でこれまで積み重ねられてきた技術基盤を活用し、抗体と抗原との結合部分であるエピトープ(※1)をベースとして、抗体の持つ医薬品としてのポテンシャルを最大限に引き出した機能性抗体(※2)を作製することで、これまで有効な治療法のなかった難治性疾患の治療を可能にする抗体医薬を開発することを目指します。
【本件に関する問い合わせ先】
・国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
戦略企画部戦略企画課 畔上
TEL:072-641-9832 FAX: 072-641-9821
kikaku(@)nibiohn.go.jp ※@前後の括弧を外してください。
・株式会社エピトープサイエンス(http://www.epitopescience.com/hp/)
代表取締役 鎌田 春彦
haruhiko.kamada(@)epitopescience.com ※@前後の括弧を外してください。
(※1)エピトープとは
抗体が認識・結合する抗原の一部分のこと。抗体の性質・特徴を知るための情報としてこれまで利用されてきたが、結合部分としての意味以上に、抗体の持つ機能を特徴づける役割が明らかになりつつある。
(※2)機能性抗体とは
目的とする薬理効果を示す機能を持った抗体。抗体は、抗原との結合性を重視することが一般的だったが、抗原と結合してから目的とする機能を十分に発揮する機能性抗体が重要視されるようになりつつある。
新たな技術では、ターゲット分子(抗原)のエピトープを網羅的に認識できるように複数の抗体(エピトープ均質化抗体パネル)を作製し、その中から目的とする機能を持った抗体(機能性抗体)を選別することから、革新的な抗体医薬の開発につながるものと期待される。
※内容を一部訂正しました。(2021年1月29日)