研究開発テーマ
採択テーマ(9件)
サブ課題A「社会の寛容性向上策」
社会の超少子高齢化と高度情報化が進み、生活・価値観の多様化とウェットな人間関係の分断により、コミュニティ活動の低下や社会的孤立が深刻化しています。そこでサブ課題 A の目的は、社会の寛容性を向上するために、コミュニティを再生するための社会技術と地域に寄り添いコミュニティ再生を支援する「中間法人」とそれを支える全国組織を設計し、地域拠点の整備や支援アプリと、暮らし・学び・遊び・ウエルネスなどのサービスを提供し、新たに開発する包摂性評価指標を導入したまちづくり手法を社会実装することです。また、地域の世話役を育成する養成講座、人々に「多様な違いがあって当たり前」の意識変革を目指す教育プログラム、社会参加を困難にしている人々が、自らを整え、社会参加ができる準備のための現実・仮想の場をメタバースなど新しい技術も活用して官民連携サービスとして提供します。結果として、LGBTQ 等ジェンダーの指向性や自分らしさの価値基準の違いによる当事者・非当事者の息苦しさを軽減し、誰もが安心して自分らしく生きられる地域コミュティと社会を実現します。
研究開発 責任者 |
研究開発テーマ名 (テーマ番号) |
研究開発機関 *:研究開発責任者所属機関 |
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本村 陽一 | コミュニティと共進化するデジタルツインによる次世代型包摂的まちづくり手法と包摂性評価指標の開発 (SIPICP23A01) (略称:A-1 コミュニティ再生) |
国立研究開発法人産業技術総合研究所* 国立大学法人筑波大学 大和ハウス工業株式会社 株式会社つくばウエルネスリサーチ 国立大学法人東京大学 |
清家 理 | 多様性寛容の共創システム開発 -『違いがあっても大丈夫』と共育しあえるコミュニティ構築‐ (SIPICP23A02) (略称:A-2 多様性寛容) |
学校法人立命館* 学校法人順天堂 国立大学法人京都大学 株式会社SciEmo |
サブ課題B「個人の自律性向上策」
社会全体の包摂性を向上するためには、一人ひとりが主体的に自身の幸福や生きがいに向けて自らの考えで行動できること、すなわち自律性の向上と、それを支える心身の健康の維持・増進が不可欠です。サブ課題B の目的は、画一的な支援ではなく、一人ひとりのライフステージや個人の特性(属性、環境、心理特性等)に応じた「個別化の支援」を実現することです。このため、幅広いライフステージや個人の特性に関わるデータベースの構築を行い、そこに蓄積されるデータを活用することで個人に適合した支援サービスを提供します。具体的には健康行動の推進に必要な健康リテラシーを正確に評価して向上を促す介入ツール、将来の健康リスクを予測する AIモデル、この情報を用いた行動変容技術、さらに、自然言語会話 AI に基づいて健康に無関心な個人を分類し、その特性を踏まえた対話から健康行動を促すアプリなど、各要素技術をパッケージ化した「個別化の支援」サービスを広く提供することで、健康無関心層を含む人々の自律性を向上させます。
研究開発 責任者 |
研究開発テーマ名 (テーマ番号) |
研究開発機関 |
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木村 健太 | 自律性の向上を促す行動変容介入サービスの基盤技術の研究開発 (SIPICP23B01) (略称:B-1 行動変容DB) |
国立研究開発法人産業技術総合研究所* 国立大学法人香川大学 株式会社アシックス 株式会社つくばウエルネスリサーチ |
田川 武弘 | 健康無関心層を含めた行動変容の促進による心身の健康を維持・増進するサービスの開発 (SIPICP23B02) (略称:B-2 行動変容PHR) |
株式会社アシックス* 株式会社emotivE 国立大学法人千葉大学 国立大学法人筑波大学 株式会社つくばウエルネスリサーチ |
サブ課題C「子育て世代・女性の幸福度向上策」
女性において、思春期、産前・産後、更年期に生じる様々な課題が、Well-being や就労率を低下させ、大きな経済的損失をもたらす可能性が指摘されています。サブ課題 C の目的は、自治体、教育施設、企業、職場等が連携して本課題を解決する 4 つの社会技術を確立し、さらに自治体や企業が容易に導入できるように一般化することです。
① 企業や自治体と連携し、子育て支援、女性の健康リテラシー向上、痩せに偏りがちな体型の多様性の理解を促進する社会的ムーブメントを起こすモデルを構築します。
② 妊婦や子育て中の女性に対するハイブリッド型のサポートを構築し、持続的に展開するための事業モデルを開発します。
③ 女性向けの健康経営の制度を策定し、それを推進する経営層と人事担当者の行動変容を促進するモデルを構築します。
④ 学校教育におけるボディイメージに関する新しい教育法を開発し、それを浸透させるモデルを構築します。これにより、女性が生涯を通じて心身ともに健康で幸福な生活を送るための包摂的な社会を実現します。
研究開発 責任者 |
研究開発テーマ名 (テーマ番号) |
研究開発機関 *:研究開発責任者所属機関 |
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松島 みどり | 地域住民の包摂性向上と妊婦・子育て女性のWell-being最大化に向けた社会技術の開発 (SIPICP23C01) (略称:C-1 子育て女性) |
国立大学法人筑波大学* 株式会社つくばウエルネスリサーチ 株式会社FIELD BOOK |
田村 好史 | 女性のボディイメージと健康改善のための研究開発 (SIPICP23C02) (略称:C-2 ボディイメージ) |
学校法人順天堂* 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪母子医療センター 花王株式会社 味の素株式会社 |
サブ課題D「障がい者・高齢者の生きがい向上策」
高齢化、人口減少と核家族化が進展するなか、人間関係の希薄化が進み、どの地域でも孤独・孤立の問題を抱えています。サブ課題 D の目的は、高齢者自身が家族や地域住民とつながり、積極的に外出して経済社会活動に参加し、心身の健康に気を配ることによって健康で楽しい暮らしを送ると同時に、包摂的な地域社会の実現とその持続可能性を担保することです。このため、モバイルを使ったデジタルサービスを提供することで遠隔家族や地域住民とのコミュニケーションを確保・促進し、自動運転モビリティによるオンデマンドな外出支援サービスを提供することで外出意欲の向上と社会参加の機会を確保します。さらに福祉と金融が連携することで、高齢者の認知機能が低下しても、詐欺などの問題に巻き込まれずに、自分の資産を自分と家族のために使えるような「資産の見守り」を可能にします。生きづらさや不安を感じたら周りに「助けて」といえる社会、そして、人と AI 技術の融合によって「お互い様」を実感できる「懐かしい未来」を実現します。
研究開発 責任者 |
研究開発テーマ名 (テーマ番号) |
研究開発機関 *:研究開発責任者所属機関 |
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山岡 勝 | 高齢者と遠隔家族をつなぐデジタル同居サービスの開発 (SIPICP23D01) (略称:D-1 デジタル同居) |
パナソニックホールディングス株式会社* 学校法人国際医療福祉大学 株式会社善光総合研究所 国立大学法人筑波大学 |
東 大輔 | 移動の課題を克服し高齢者や障がい者の自律を促進する外出支援サービスの開発 (SIPICP23D02) (略称:D-2 移動支援) |
学校法人久留米工業大学* 国立大学法人東京大学 パナソニックプロダクションエンジニアリング株式会社 ユカイ工学株式会社 DFree株式会社 国立大学法人筑波大学 |
駒村 康平 | 高齢者が生涯にわたって自立的に経済活動ができる包摂的な社会経済システム構築 (SIPICP23D03) (略称:D-3 金融包摂) |
学校法人慶應義塾* 京都府公立大学法人京都府立医科大学 i2medical合同会社 株式会社FRONTEO |