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栄養
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86 | エリスリトールの腎臓への影響について(再掲) |
[ 栄養 ]
Requested and Answered by ゲスト on 04-Jun-2009 16:08 (1570 reads)
「有機は最良」という意見をサポートする証拠は無い (原論文はこちら)
というニュースが、2008年8月にありました。これは既知の栄養素については成分分析を、未知の要素については動物に摂食させて調べた研究結果です。
この研究結果から間違いなくいえるのは、無農薬野菜でも、農薬を使った野菜と栄養成分の含量において有意差のないものが実際に生産可能であるということですから、無農薬(有機)であることをもってしてすなわち栄養豊富とはいえないということです。
無農薬野菜の場合、農薬を使わないだけでなく、もっといろいろな手間を加えている可能性もありますし、違いがあることを否定するものではありませんが、違いがない可能性も否定できないということです。
廣田晃一
というニュースが、2008年8月にありました。これは既知の栄養素については成分分析を、未知の要素については動物に摂食させて調べた研究結果です。
この研究結果から間違いなくいえるのは、無農薬野菜でも、農薬を使った野菜と栄養成分の含量において有意差のないものが実際に生産可能であるということですから、無農薬(有機)であることをもってしてすなわち栄養豊富とはいえないということです。
無農薬野菜の場合、農薬を使わないだけでなく、もっといろいろな手間を加えている可能性もありますし、違いがあることを否定するものではありませんが、違いがない可能性も否定できないということです。
廣田晃一
[ 栄養 ]
Requested by ゲスト and Answered by ゲスト on 30-Jun-2009 22:21 (1995 reads)
管理人です。
カフェイン中毒(ウィキペディア)
をお読みください。コーヒーはアルコールやタバコと同じ嗜好品ですから、使用を中止するのが基本的な対処法です。
仮にカフェインの吸収を抑える食品や薬物が存在するとしても(実際にはそのような文献は見つけられませんでした)、おすすめすることはできません。
コーヒーが主要な飲み物であるドイツやフランスでも、体調を理由に常に飲まないヒト(ご婦人に多い)をときどき見かけますから、日本人であれば無理に飲む必要なないのではないかと思うのですが(やむにやまれぬご事情がおありかもしれませんが)。
カフェイン中毒(ウィキペディア)
をお読みください。コーヒーはアルコールやタバコと同じ嗜好品ですから、使用を中止するのが基本的な対処法です。
仮にカフェインの吸収を抑える食品や薬物が存在するとしても(実際にはそのような文献は見つけられませんでした)、おすすめすることはできません。
コーヒーが主要な飲み物であるドイツやフランスでも、体調を理由に常に飲まないヒト(ご婦人に多い)をときどき見かけますから、日本人であれば無理に飲む必要なないのではないかと思うのですが(やむにやまれぬご事情がおありかもしれませんが)。
[ 栄養 ]
Requested and Answered by ゲスト on 09-Jul-2009 20:51 (1897 reads)
管理人です。
公的なサイトはわたしが知る限り存在しないと思いますが、英語圏ではグーグルスカラーなどの学術文献専用の検索エンジンが普及してきているので、ためしに検索してみると、
カロテン類 吸収率の検索結果(実際の検索は英語carotenoid vegetable bioavailability)
7人を対象にした極めて小規模な予備的研究ですが、サラダを食べるときに脂肪を含むドレッシングをかけたほうが、脂肪を含まないドレッシングよりもカロテン類の吸収が良かったという報告が2004年に出ています。
総説もいくつかでてきます(そのひとつ。吸収に与える色々な因子を図解しています。すりつぶしたり加熱したほうがいいとあり、脂肪は少しだけあればよいとも書かれています。)。
鉄のように吸収の悪いことが知られているミネラルに関する報告もあります。非ヘム鉄の吸収が悪いことは学校でも習うと思いますが、全体として非ヘム鉄の絶対量のほうが多いので、吸収される量も多くなると書いてあります。ビタミンCが吸収を4倍促進するとも。
これは少し古い文献(1988年)ですので、エビデンスに基づいた記述かどうか、原文にあたらないとわかりません(ここでいうエビデンスというのはヒトを対象にした実証的な研究結果で論文として報告されているものです)。
ヒトを対象にしたもっと新しい文献もでてきます。ビタミンCに加えてフィチン酸、動物組織(つまり肉?)が多いと吸収が良くなるようです。
食品の組み合わせの効果は、特定の栄養素の血中濃度を測定しなければ結果がわからないわけですが、カロテン類やビタミンEのように、サプリメントとして摂取してもあまり効果がないと考えられるものについては、単純に吸収を増やすことを推奨してよいかどうか慎重に考える必要があります。その吸収の増加がサプリメントを摂取したときの増加と類似のものであれば、結局効果はないのかもしれません。
いろいろ検索して検討してみてみてください。
公的なサイトはわたしが知る限り存在しないと思いますが、英語圏ではグーグルスカラーなどの学術文献専用の検索エンジンが普及してきているので、ためしに検索してみると、
カロテン類 吸収率の検索結果(実際の検索は英語carotenoid vegetable bioavailability)
7人を対象にした極めて小規模な予備的研究ですが、サラダを食べるときに脂肪を含むドレッシングをかけたほうが、脂肪を含まないドレッシングよりもカロテン類の吸収が良かったという報告が2004年に出ています。
総説もいくつかでてきます(そのひとつ。吸収に与える色々な因子を図解しています。すりつぶしたり加熱したほうがいいとあり、脂肪は少しだけあればよいとも書かれています。)。
鉄のように吸収の悪いことが知られているミネラルに関する報告もあります。非ヘム鉄の吸収が悪いことは学校でも習うと思いますが、全体として非ヘム鉄の絶対量のほうが多いので、吸収される量も多くなると書いてあります。ビタミンCが吸収を4倍促進するとも。
これは少し古い文献(1988年)ですので、エビデンスに基づいた記述かどうか、原文にあたらないとわかりません(ここでいうエビデンスというのはヒトを対象にした実証的な研究結果で論文として報告されているものです)。
ヒトを対象にしたもっと新しい文献もでてきます。ビタミンCに加えてフィチン酸、動物組織(つまり肉?)が多いと吸収が良くなるようです。
食品の組み合わせの効果は、特定の栄養素の血中濃度を測定しなければ結果がわからないわけですが、カロテン類やビタミンEのように、サプリメントとして摂取してもあまり効果がないと考えられるものについては、単純に吸収を増やすことを推奨してよいかどうか慎重に考える必要があります。その吸収の増加がサプリメントを摂取したときの増加と類似のものであれば、結局効果はないのかもしれません。
いろいろ検索して検討してみてみてください。
[ 栄養 ]
Requested by ゲスト and Answered by ゲスト on 03-Aug-2009 22:29 (1643 reads)
管理人です。
栄養研が公開している機能性食品因子データベースに、ニンジンとダイコンの皮付きと皮なしの場合の主要栄養成分量が収載されていますが、大きな違いはありません。通常、皮だけを食べて残りは捨てるということはないので、皮を含めても含めなくても栄養学的には大差ないということです(ただし、主要栄養成分以外のいわゆるファイトケミカルと呼ばれるような成分については、この限りではありません。下記のジャガイモのソラニンは、皮と身で含量がかなり異なる一例です。またダイコンでは辛味成分が皮に多いことが知られています)。
ジャガイモの緑色になった皮と芽にはソラニンという中毒を起こす物質が多く含まれていますが、その部分を除去すれば大人が食べる分には、特に問題はないと思います。
お子さんの場合は、東京都福祉保健局のページをお読みいただいてご判断ください。
栄養研が公開している機能性食品因子データベースに、ニンジンとダイコンの皮付きと皮なしの場合の主要栄養成分量が収載されていますが、大きな違いはありません。通常、皮だけを食べて残りは捨てるということはないので、皮を含めても含めなくても栄養学的には大差ないということです(ただし、主要栄養成分以外のいわゆるファイトケミカルと呼ばれるような成分については、この限りではありません。下記のジャガイモのソラニンは、皮と身で含量がかなり異なる一例です。またダイコンでは辛味成分が皮に多いことが知られています)。
ジャガイモの緑色になった皮と芽にはソラニンという中毒を起こす物質が多く含まれていますが、その部分を除去すれば大人が食べる分には、特に問題はないと思います。
お子さんの場合は、東京都福祉保健局のページをお読みいただいてご判断ください。
[ 栄養 ]
Requested by ゲスト and Answered by ゲスト on 01-Oct-2009 14:51 (2390 reads)
MedlinePlus(英文)
BBC(英文)
のように、英語における"empty calory"の意味は、他の栄養素を含まないというものでまず間違いありません。アルコールだけでなく、ケーキなどもそう呼ばれています。例えばこのページ(英文)の検索結果を見ると、"empty calory"はアルコールに限られないことがわかります。
上記のサイトはどちらも公的機関で、特にMedlinePlusは米国立医学図書館の運営で信頼性が高いと思います。
日本に入ってくると少し事情が異なるようで、外来語としての「エンプティーカロリー」は、カロリーしか含まないというものと、カロリーにならないというものと、場合によって両方どちらの意味でも使われるようです。
確かに日本語の語感として、「エンプティなカロリー」はカロリーがないという意味で捉えやすく、「ケーキはエンプティカロリー」という表現には違和感があります。
けれども、アルコールのエネルギーは、化学的には決して低くありません。
おそらく、「カロリーにならない」派は、飲んだときに代謝酵素で分解されてしまうのでエネルギーにならない、という意味で使っていると思われますが、これは意外と実験的には証明するのが難しい問題のようで、現在でもはっきりとはわかっていません。ただ、実際に測定されるカロリーが、化学的に計算されるカロリーより低くなることは確かなようです。
たとえば、この論文(英文)には、少し古いものですが、そう書かれています。こういう場合に英語では、"empty calory"とは言わないようです(そういう用例が皆無ではないようですが)。
廣田晃一(管理人)
BBC(英文)
のように、英語における"empty calory"の意味は、他の栄養素を含まないというものでまず間違いありません。アルコールだけでなく、ケーキなどもそう呼ばれています。例えばこのページ(英文)の検索結果を見ると、"empty calory"はアルコールに限られないことがわかります。
上記のサイトはどちらも公的機関で、特にMedlinePlusは米国立医学図書館の運営で信頼性が高いと思います。
日本に入ってくると少し事情が異なるようで、外来語としての「エンプティーカロリー」は、カロリーしか含まないというものと、カロリーにならないというものと、場合によって両方どちらの意味でも使われるようです。
確かに日本語の語感として、「エンプティなカロリー」はカロリーがないという意味で捉えやすく、「ケーキはエンプティカロリー」という表現には違和感があります。
けれども、アルコールのエネルギーは、化学的には決して低くありません。
おそらく、「カロリーにならない」派は、飲んだときに代謝酵素で分解されてしまうのでエネルギーにならない、という意味で使っていると思われますが、これは意外と実験的には証明するのが難しい問題のようで、現在でもはっきりとはわかっていません。ただ、実際に測定されるカロリーが、化学的に計算されるカロリーより低くなることは確かなようです。
たとえば、この論文(英文)には、少し古いものですが、そう書かれています。こういう場合に英語では、"empty calory"とは言わないようです(そういう用例が皆無ではないようですが)。
廣田晃一(管理人)