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食品保健機能プログラム

3.進捗状況(成果)


a.食品分析プロジェクト


・特別用途食品許可時の分析

特定保健用食品を含む特別用途食品許認可時の分析を行っている。特に特別用途食品に関しては表示された栄養成分全般に関して、また特定保健用食品は関与成分の定量および定性分析を行っている。本年度の試験実績は37件(うち特定保健用食品35件)の分析を行った。


・特別用途食品および栄養表示食品などの収去食品分析

厚生労働省の指示により各都道府県保健所が栄養成分表示の行われている食品群を収去し、12月および3月中旬を目途に研究所に提出を行う。提出された収去食品の栄養成分分析を行い、市販されているこれらの食品群の栄養成分含有量の確認および適正表示の確認検査を行っている。平成20年度に報告した分析食品数は55品目であった。


・特定保健用食品関与成分分析方法の規格化及び技術的指導

分析方法の規格化に関して従来の分析方法を順次見直すとともに、精度の向上と汎用的な分析方法への変更を促している。また、特定保健用食品申請資料における分析法の確認と適正化の指導を行っている。


・その他

厚生労働省新開発食品保健対策室と連携し、食品行政における適正な分析法の確立と運用に関する対応を適宜行っている。
分析精度の向上と結果に関する適正な評価および情報管理を行うための標準書に基づいた内部管理の実施。


b.補完成分プロジェクト

・慢性疾患の補完・代替医療に幅広く適用可能な新たな成分として特定した大豆由来のBowman-Birk protease inhibitor(BBI)の抗腫瘍活性をマウス腫瘍移植モデルを用いて評価したところ、毒性が認められない経口摂取条件で腫瘍の有意な増殖抑制と肝臓への転移をほぼ完全に抑制した。また、その主な抑制機構として癌抑制遺伝子であるコネキシン43遺伝子の機能回復が関与していることを明らかにした。また、現在機能性の高いサプリメント成分として注目されているトコトリエノールを包接・安定化することにより、生体利用性が改善されることを確認し、in vivoでのトコトリエノールの作用が増強される可能性が推測された。


c.食品機能プロジェクト

・種々の生鮮食品素材の抗酸化力を測定しデータベース化することにより、それらを用いた調理品の抗酸化力を推算することが可能であるか明らかにするため以下の研究を行った。 34 種のモデル献立を作成し、Oxygen Radical Absorbance Capacity (ORAC)法で調理品とそれに用いた食品素材の抗酸化力を測定した。それぞれのモデル献立に対して[生鮮素材の抗酸化力を足し合わせた計算値]÷[調理品の抗酸化力の実測値]を求めた結果 91±28 % (平均±S.D.) となり、生鮮食品素材の抗酸化力から調理品の抗酸化力を推算することが可能であると考えられた。しかし、計算値が実測値と大きく相違したサンプル (最大値 170 %、最小値 40 %) が存在したことから、調理による加熱等の影響あるいは素材の組み合わせによる相乗・相殺効果も考えられた。

・食品の抗酸化が生体に及ぼす影響を把握するには、食品の抗酸化能を測定し数値化すると同時に、食品中の抗酸化成分を同定し、摂取された食品が生体内抗酸化能にどのように影響するか研究する必要がある。市販飲料 (茶、コーヒー、野菜ジュース) に着目して抗酸化能を測定し、含有されている抗酸化物質を同定、定量するための実験手法について検討している。また、血中抗酸化能測定法についても調査、検討を開始した。

・平成19年度に複数機関の研究者と共同して確立した ORAC 法による食品の抗酸化力の測定方法をまとめ「食品機能性評価マニュアル第II集」に記載した。現在、分析方法の妥当性に関する研究室間試験を行っている。
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作成:2009/10/23 16:57:27 自動登録   閲覧数:2722
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