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炭酸飲料を控えることによる子供の肥満予防

英国の小学生の間でも肥満が増加しており社会問題になっている。王立ボーンマウス病院のジャネット・ジェームスらは英国ドーセット州クライストチャーチの6つの小学校で7-11才の644人の生徒を対照に、炭酸飲料を控えるように指導することで肥満を予防できることを、クラスタ・ランダム化試験によって検証した(James J, Thomas P, Cavan D, Kerr D: Preventing childhood obesity by reducing consumption of carbonated drinks: cluster randomised controlled trial. BMJ, doi:10.1136/bmj.38077.458438.EE (published 23 April 2004))。

介入内容

 調査者のひとり(JJ)が全てのクラスにプログラムを配付した。その主な目的は、バランスのとれた健康的な食生活を肯定することによって炭酸飲料(甘いものも甘くないものも)の摂取を控えるようにさせることである。

子供達には簡単で、難しくないメッセージが最適と思われたので、

「砂糖の消費を減らすことで身体全体が健康になります。ダイエット炭酸飲料の消費を減らすことにより歯の健康にも良いのです」と教えた。

各学期ごとに一時間ずつ3回のセッションが催された。教師達はセッションを補助するだけでなく他の授業中もメッセージを繰り返し伝えるように奨励された。

 初回のセッションでは健康を良好に保つためのバランスに焦点を当て、水を飲むように推奨した。子供達に天然の甘さについて学ぶために果物を試食させた。さらに、クラスごとに甘い炭酸入りコーラに漬けられた歯の標本を配り、コーラが歯に対してどんな効果を持つかを観察するように指導した。

 2回目および3回目のセッションでは音楽会を催した。各クラスに、歌詞(Ditch the Fizz)のコピーを与え、子供達に健康メッセージ付きの歌またはラップを作曲することに挑戦させた。

 最終回のセッションでは、美術の紹介と人気のテレビ番組をもとにした教室クイズを催した。

 子供達には、同時にプロジェクトのウエブサイト(www.b-dec.com)にアクセスしてもっと情報を得るよう奨励した。

結果

2001年8月から2002年10月までの一年以上にわたる試験の結果、介入を行なわなかった子供達(非介入群)で、炭酸飲料の消費量が0.2杯(1杯は平均250ml)増加していたのに対し、介入を行なった子供達(介入群)では、逆に0.6杯減少していた。そして、過体重(肥満を含む)児童の割合が、非介入群で7.5%増加していたのに対し、介入群では、逆に0.2%の減少が見られた。

炭酸飲料の消費を減らせば肥満は減るということと、学校における栄養教育がきわめて重要だという結論です。みなさんも一度検討してみてはいかがでしょうか?


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作成:2004/1/20 13:22:33 自動登録   更新:2009/2/16 11:39:22 自動登録   閲覧数:7702
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