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現代は飽食の時代 ?いつまで「日本茶」と呼べるのか

 Meal solution(MS)、Home meal replacement(HMR)、Eat-in、Convenience foods、Delicatessen(独)、コピー食品、モモルデシン、シトルリンetc。

 私達の周囲には健康に関する英語・ドイツ語、カタカナ言葉が多く情報は氾濫しております。これらの言葉はこの10日間に一般の方から受けた電話による質問の一部です。

 健康への関心の強さからでしょう、TVをつけてもどこかのチャンネルで「食」を扱った番組が見られます。中には、専門家向けの雑誌に発表されたばかりのもので専門家でも耳新しい情報も少なくありません。どの程度理解できているのか疑問です。

 一方では、「地産地消」、「毎回食完全」、「中食」、「個食または孤食」、「食育」など地に足のついた質問や、速水先生や佐伯先生のご研究や「食品分析総覧:旧栄研の分析書の第1号」など半世紀前の研究業績まで両極端に範囲が広がっております。それらの情報には St o S(専門家から専門家へ)や St o M(専門家からマスコミを通じた一般の方へ)など知見の流れる方向は幾つかありますが、適切でない流れで発信されているものもあります。これらはむしろ「ヘルスハザード」(健康危険)を招くことになります。

 また、「変食・奇食」とでも呼んだらよいのでしょうか、ご飯にいろいろな食材や調味料などを乗せ、ゴチャゴチャと混ぜて食べる若者のグル?プがいます。TVでも取り上げ、周囲の方は顔をしかめ、吐き気をと。その時のコメンテーターの管理栄養士は「胃に入れば…。栄養的にはバランスは云々」と。

 最近では食品の機能性のうちの第3の機能性が重視され、第2機能(色・味・香り、盛り付けなどの食感)については「食通」も増えている。その一方、無頓着で、第1機能の空腹を満たすだけのひとも増えているのです。

 食品の入手についても、日本人の胃袋を満たすため、諸外国から多くの食物を輸入しております。自給率の高い「お米」や「日本茶」もいつまで「日本茶」「国内米?Japonica?Japonica」と呼べるのでしょうか?

 「日本茶」の味のしない「日本茶」や、味も食感も劣る「無洗米」が多くで出まわっております。これで健康は保たれるのでしょうか?

 これからは健康維持・増進の管理は個人の時代です。専門家がどのように一般の方を指導していくかがこの情報の氾濫時代での役割として大切になっているように思えます。【平原文子】

ニュースレター「健康・栄養ニュース」第2巻2号(通巻5号)平成15年9月15日発行から転載
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作成:2008/7/17 11:13:54 自動登録   更新:2009/2/10 14:37:17 自動登録   閲覧数:5221
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