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柑橘系フラボノイドであるヘスペリジンは閉経後骨粗鬆症モデル動物の骨量減少を抑制し、血中と肝臓中の脂質を低下させる

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柑橘系フラボノイドの骨粗鬆症予防効果


 今から4年前、サイエンスというアメリカの科学雑誌に、コレステロールの合成を抑えるスタチン系の薬剤を白ねずみに与えると骨の量が増加するという論文が掲載されました。この報告は大きな反響を呼び、世界中でスタチン製剤の服用と骨量の関係を調査する症例対照研究が行われました。

 その結果、閉経後女性や高齢者では、スタチン製剤を服用している人は服用していない人に比べて大腿骨頸部骨折の発症率が低いというデータが数多く報告されました。日本でも中高年女性を対象に介入試験が行われ、スタチン製剤による腰椎骨密度の増加効果が観察されています。

 私達は以前より、骨粗鬆症の予防を目的とした栄養学的研究を行っています。今回、食品成分の中でコレステロール合成を抑える作用のある柑橘系フラボノイドに着目し、骨代謝に対する影響を検討しました。

 その結果、みかんの果皮に多く含まれているヘスペリジンを閉経後骨粗鬆症のモデル動物に摂取させると、血中および肝臓中のコレステロールが低下するとともに、骨量の減少が抑えられることが明らかになりました。

 ヘスペリジンは温州みかんの果皮に多く含まれていますが、果皮の摂取によりヒトで同様の効果が得られるかは今後さらに検討する必要があります。みかんの果皮は古来より陳皮(ちんぴ)という生薬として漢方処方によく用いられており、健胃・整腸、鎮咳効果があります。マーマレードを朝食に加えてみますか?【石見佳子】




出典:Chiba H, Uehara M, Wu J, Wang X, Masuyama R, Suzuki K, Kanazawa K, Ishimi Y. Hesperidin, a citrus flavonoid, inhibits bone loss and decreases serum and hepatic lipids in ovariectomized mice. J Nutr. 133:1892?1897, 2003

ニュースレター「健康・栄養ニュース」第2巻3号(通巻6号)平成15年12月15日発行から転載


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作成:2008/7/14 16:44:06 自動登録   更新:2009/2/9 11:14:06 自動登録   閲覧数:5623
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