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Re: GI値について

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なし Re: GI値について

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/6/30 16:09 | 最終変更
山崎聖美 
食事摂取基準2010年版には、
p.111の2. 炭水化物の中、2-4-2.グリセミック・インデックスの項に、
「グリセミック・インデックスは、血糖上昇という消化性炭水化物の生理機能の違いに着目して消化・吸収される炭水化物の質的評価を行うための指標である。(中略)しかしながら、日本人において食事摂取基準で指標を設定し、数値を算定できるほど十分な科学的根拠は得られていない。」
とされております。しかし、その項の中で日本人に関する研究結果を示した文献は引用されており、Murakami K, Sasaki S, Takahashi Y, Okubo H, Hosoi Y, Horiguchi H, Oguma E, Kayama F. Dietary glycemic index and load in relation to metabolic risk factors in Japanese female farmers with traditional dietary habits. Am J Clin Nutr 2006; 83: 1161-9.で、健康・栄養フォーラムのグライセミック・インデックス(GI)とメタボリック・リスク・ファクター?農村女性を対象とした横断研究?に紹介されています。

しかし、食事摂取基準2015年版になると、
炭水化物の項にグリセミック・インデックスの項がなくなり、p.423の参考資料の中に、グリセミック・インデックス並びに食物繊維として項が設けられて説明されており、
GIと糖尿病発症率に関しては、諸外国のガイドラインにおける記載にも違いがあり、現時点では衆目の一致には至っていないと考えられることが記載されています。

食物繊維については、同項において、
「糖尿病発症に関わる食物繊維の種類あるいは量を特定することは困難であるが、穀物由来の食物繊維を中心にその摂取を促すことは妥当と考えられる。」と記載されています。さらに、p.145の炭水化物の項において、「グリセミック・インデックスが低い食事は総じて食物繊維、特に不溶性食物繊維が豊富であると考えられるため、高LDLコレステロール値を示す人に対して水溶性・不溶性を問わず、食物繊維を勧めるのは好ましいと考えられる。」
とあります。

従いまして、GIに関して日本国内で統一された指標はないことになります。また、食物繊維が多い食品ほどGIが低いとする科学的根拠は無くはありませんが、傾向は有りそうだという認識になると考えられます。

海外でも大学などでHPにGI値を掲載しているところがありますので、それぞれ参考にしているものは異なると考えるのが妥当と思います。

日本にある食品と同じ名前でも、海外で食べられているものとは実際異なることが多く、さらに、人種の違いもあります。日本人は、欧米人に比べてインスリン分泌が少ないので、人種の違いは大きいと考えられます。
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