「新薬創出を加速する症例データベースの構築・拡充/創薬ターゲットの推定アルゴリズムの開発」令和3年度成果報告会 (オンライン開催)

2022年04月11日


「新薬創出を加速する症例データベースの構築・拡充/創薬ターゲットの推定アルゴリズムの開発」

 令和3年度成果報告会 (オンライン開催)

ご挨拶

  平成30年度、総合科学技術・イノベーション会議と経済財政諮問会議が合同で取りまとめた「科学技術イノベーション官民投資拡大イニシアティブ」に基づき、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)が創設されました。医薬健栄研が中心となりJST及び理研が連携して推進している「新薬創出を加速する人工知能の開発」は、我が国で初めての創薬AI領域での府省横断型産学官連携プロジェクトとして平成30年度からPRISMに採択され、今年で5年目の最終年度を迎えます。
 本事業の目的は、医薬品開発における最大の隘路となっている「創薬標的の枯渇」の解消に向け、バイオインフォマティクスや人工知能等の最先端情報科学技術を駆使し、研究者の目利きと動物実験に頼ってきた従来の標的探索とは全く異なる革新的な研究手法を開発することです。 令和3年度は、医薬健栄研を中心に、理研AIP、国立がん研究センター、産業技術総合研究所など15研究機関が連携し、創薬標的の特定が困難なためこれまで創薬が進まなかった特発性肺線維症(IPF)及びパンネガティブ肺がんを対象として診療情報と網羅的オミクス情報の収集に注力するとともに、マルチオミクスデータに基づく病態の理解と創薬標的となる鍵分子の情報科学的見極めに必要な高精度解析ツールや大規模知識ベースの開発に取り組みました。
 その結果、肺がんで約1500症例、IPFで約1300症例を収集し、ゲノム(WGS/WES)、メチローム、シングルセルマルチオーム、トランスクリプトーム、プロテオーム解析を加速化したことにより世界最大級の疾患統合データベースの構築が大きく進展しました。 画像解析、カルテ情報の自然言語処理技術開発、解析アルゴリズム開発、科学技術論文からの情報自動検索・抽出システム及び創薬研究用大規模知識ベースの構築等でも目覚ましい進展がありました。また、肺がん及びIPFの新たな層別化マーカーや創薬標的として期待される機能分子も複数特定されました。
 本報告会では個々の研究成果について研究者より詳しくご報告を致します。
 我々の取り組みが皆様にとって新たなR&Dモデルの1つとなるよう心より願っています。

プログラムディレクター
   榑林 陽一



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名称



「新薬創出を加速する症例データベースの構築・拡充/創薬ターゲットの推定アルゴリズムの開発」令和3年度成果報告会



会期



令和4年5月12日(木) 10時30分~17時30分(予定)


開催方式



Zoom ウェビナー形式にて発表を配信致します。 質疑は参加者の皆様より音声またはチャット形式で受付し、司会者の進行により発表者がオンラインで応答する予定です。


参加登録方法



参加のご登録は定員となり締め切らせて頂きました。
沢山のご登録を頂き、誠にありがとうございました。


参加方法


事前にお知らせするIDとPWを使用して、当日開催サイトへアクセスしてください。

対応OS
□Windows 10以上(推奨ブラウザ:Edge/Firefox/Chrome)
□macOS Catalina(推奨ブラウザ:Chrome/Safari)
□iOS 13(推奨ブラウザ:Safari)
□Android7.0以上(推奨ブラウザ:Chrome)

・JavaScriptの設定をONにしてください。
・各種プラグインや独自のセキュリティ、ファイヤーウォール、クライアントPCの設定により正常に閲覧できない場合がございます。
・通信環境が不安定であったり十分な配信帯域が確保できない環境では、正常に閲覧できない場合がございます。



参加費



無料


定員



500名 (先着順)


主催



国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所



後援



内閣府  文部科学省  厚生労働省   国立研究開発法人 科学技術振興機構



プログラム

●開会  10:30 

10:35 開会挨拶        医薬基盤・健康・栄養研究所 理事長              中村祐輔
10:45 来賓挨拶        厚生労働省 大臣官房厚生科学課長               佐々木昌弘
10:50 来賓挨拶        文部科学省 研究振興局 参事官(情報担当)          工藤雄之
10:55~12:30 事業概要
  事業目標と成果       神戸大学 特命教授/プログラムディレクター          榑林陽一
  全体概要・特発性肺線維症
    「PRISM創薬AIの全体像と特発性肺線維症の概要」 
                医薬基盤・健康・栄養研究所 プロジェクトリーダー       夏目やよい                 
  全体概要・肺がん
    「PRISM・肺がんプロジェクトの進捗及び今後の戦略」
                国立がん研究センター研究所 分野長              浜本隆二
12:30~13:30  昼休み
13:30~13:55 研究発表
  <オミックス・データベース①>
    「間質性肺炎合併肺がん間質細胞のシングルセル・マルチオミックス解析」
                徳島大学大学院医歯薬学研究部  教授              西岡安彦
13:55~15:10 研究発表
  <解析>
    「体内精密情報デジタルツイン」
                Karydo TherapeutiX 株式会社 代表取締役           佐藤匠徳 
    「医薬ビッグデータと機械学習による創薬標的探索」                   
                九州工業大学大学院情報工学研究院 教授            山西芳裕   
    「創薬ターゲット推定とメカニズム解明のためのAI 技術の開発」             
                京都大学大学院医学研究科 教授                奥野恭史   
15:10~16:00 研究発表
  <自然言語処理・知識ベース>
    「医療テキストからの自動知識抽出技術の改良」
                京都大学大学院情報学研究科 教授               黒橋禎夫 
    「科学技術文献からの疾患ネットワークの自動構築とそれを用いた推論技術の開発」    
                産業技術総合研究所 研究チーム長               高村大也   
16:00~17:15 研究発表
  <オミックス・データベース②>
    「血中エクソソームの由来臓器を糖鎖解析により推定する基盤技術の開発」
                北海道大学大学院先端生命科学研究院 教授           西村紳一郎  
    「大阪大学コホートデータを用いる患者層別化AI と創薬標的探索」
                大阪大学大学院医学系研究科 教授               熊ノ郷淳  
    「特発性肺線維症 症例データベースの構築に向けて」
                神奈川県立循環器呼吸器病センター 所長            小倉髙志 
 
17:15 閉会挨拶         理化学研究所革新知能統合研究センター
                 副センター長/文部科学省プログラムディレクター        上田修功        

●閉会  17:30



お問い合わせ先



PRISM成果報告会運営事務局
Email:jimukyoku@nibiohn.go.jp