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お知らせ

基礎研究推進事業の成果を踏まえ、治験の段階まで進んだ研究プロジェクトについて

2012年3月30日

平成17年4月、我が国唯一の創薬等に特化した研究機関として、革新的な医薬品・医療機器の研究開発を行うことを目的として、医薬基盤研究所が設立されました。

基礎研究推進事業は、国民の健康の保持増進に役立つ画期的な医薬品や医療機器の開発につながる可能性の高い基礎的な研究を公的研究機関や大学等に研究委託を行い、その成果を広く普及することを目的としています。

平成17年度以降、基礎研究推進事業は103件の研究プロジェクト(*)を支援してきました。これまでにヒトiPSの樹立や次世代型呼吸循環補助装置の製品化に係る成果を挙げてきています。

(参照)http://www.nibiohn.go.jp/nibio/shinko/pdf/result01.pdf

(*)若手研究支援も含めると、128件。

基礎研究推進事業の成果を踏まえ、治験の段階まで進んだ研究プロジェクトは、平成24年3月現在、合計7研究プロジェクトです。

(参照)治験の段階まで進んだ研究プロジェクトの事例

医薬品の候補化合物が医薬品としての承認を取得するのは約3万分の1という非常に低い確率であると言われています。治験から承認の取得(製品化)までの確率が約10分の1とされていることから、候補化合物が治験まで進む確率は約3千分の1という計算になります。

比べる対象が異なることから正確な比較ではありませんが、概算でみると、平成17年度以降の基礎研究推進事業の成果を踏まえ治験の段階にまで進んだ研究プロジェクトの確率は若手研究も含めると128件中7件(*)であり、約18分の1という高い確率であると言えます。

(*)上記件数は治験の件数であり、承認を直接の目的とはしていない臨床研究の段階の研究プロジェクトは件数から除いています。

これには幾つか理由が挙げられます。

1つは、本事業が、外部の医薬品・医療機器に係る有識者で構成される評価委員会において、書面及び面接の二段階の厳正な外部評価を行うとともに、採択にあたってはプログラムオフィサー(PO)らによる事前実地調査を行う等により、質の高い研究プロジェクトを行っていること。

もう1つは、本事業の特長である、創薬に関する研究経験を有する常勤の研究課題管理者(プログラムオフィサー)等充実した事務局が、各研究プロジェクトについてきめ細かい進捗管理・指導を行っていること、が理由の一つに挙げられると思われます。

(参照)http://www.nibiohn.go.jp/nibio/part/promote/fundamental/

もちろん、研究者自身の研究に対する真摯な努力がこのような成果に結びついたことは言うまでもありません。

基礎研究推進事業では、創薬等に特化した我が国唯一の研究機関として、今後とも革新的な医薬品・医療機器の研究開発支援に努めていきたいと考えております。

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