2022.3.4
, EurekAlert より:
英国のベビーフードの包装には平均9つの販促用主張が表示されている、という英国グラスゴー大学からの研究報告。それらは規制対象外の「健康ハロー効果」と呼ばれる間接的な健康上の利益を暗示するものが多く、これは保護者に混乱をもたらすだろう、と研究チームは述べている。
研究チームは、2020年6月と9月に英国の7つの主要スーパーのオンラインまたは店頭でベビーフードを調査した。
34ブランドの724製品が見つかり、合計6,265件の主張が確認された。ほぼすべての製品(99%)がマーケティング上の主張を、次いで97%が組成について、85%が栄養素について主張していた。健康強調表示は6%に過ぎなかった。
各製品の平均主張数は9件で、マーケティングの主張は平均5件だった。1つの製品で最大17件の主張があるものもみられた。
マーケティング上の主張は、84%が食感について、70%が味についてだった。組成の主張は、63%がオーガニックについてであり、栄養素の主張は、無糖・低糖が58%、無塩・減塩が57%だった。
乳児主導の離乳に関する主張は72%でみられた。健康強調表示は、朝食用シリアルなどのドライ製品に多く(94%)みられた。
主張の中には疑わしいものも多く見られた。「野菜の味」という主張は、実際には甘い果物と野菜の組み合わせ製品を野菜製品と誤解させる;「野菜の1日5皿に適合」という主張は、「1日5皿」が2歳以上を対象としているため適合性が疑わしい;「栄養士承認」という主張は、承認の意味が明確でない;などであった。
「包装の販促用主張は広く使用されており親を誤解させる可能性がある。ガイドライン、法律、政策の更新が必要であろう」と研究者はコメントしている。
出典は『小児期疾患アーカイヴス』。 (論文要旨)
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