2019.12.26
, EurekAlert より:
肥満で運動しない8-11歳の児童が8か月間毎日放課後に運動することで、コレステロール値、エアロビックフィットネス、体脂肪率などが改善された、という米国ジョージア医科大学からの研究報告。しかし、動脈スティフネス(硬化)など心血管リスクの初期指標の改善は見られなかったという。
運動した子供たちにはまた、長期の運動の結果と思われる保護的なHDLコレステロールの驚くべき増加(最大5mg/dL)がみられた。
今回研究では、175人の男児と女児(ほとんどが黒人)は4分の3が肥満で、過半数が糖尿病予備軍だった。 3%は高血圧前症で、5%はすでに高血圧だった。
子どもたちはすべて午後にジョージア予防研究所に来て、両方のグループは約30分間宿題をし、特に栄養的な教育は行なわずに健康的なスナックを食べた。その後、エクササイズクラスは心拍数を維持するための運動を、もう一方のグループは座ったままの状態を維持した。
研究者は、血圧、インスリン抵抗性、血糖値、脂質、炎症マーカー、動脈の硬化など、研究の前後に多くの心血管の健康指標を測定したが、血圧と動脈の硬化には運動の影響はみられなかった。
驚いたことに、この新しい研究では、インスリン抵抗性の増加が、動脈の硬化を示す高い血流速度と最も密接に関連していることがわかったという。したがって、インスリン抵抗性を減らすことが、小児の動脈硬化を防ぐための最良の戦略である可能性があるという。
しかし、彼らの期待に反して、フィットネスの変化は動脈の硬化とは関係がなかった。フィットネスの低下は動脈硬化の直接的な原因ではないようだ、とデイビス博士は述べている。
出典は『国際肥満学雑誌』。 (論文要旨)
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