東北医工連携事業

独立行政法人 医薬基盤研究所(NIBIO)

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バイオ人工膵島用埋め込み型細胞デバイスの開発

宮城県

事業責任者

東北大学 未来科学技術共同研究センター 教授 後藤 昌史

開発及び医師主導治験の概要

(1) 実用化予定の医療機器・医療材料・体外診断薬の概要

本研究開発においては、高分子化合物の新規加工技術を駆使する事によりマクロカプセル化バイオ人工膵島デバイスを構築し、免疫抑制剤の非使用下での細胞移植という究極の糖尿病治療実現を目指す。

(2) 事業着手時点の開発概況

地域医療産業の活性化・復興
従来技術の課題/開発技術の特徴

我々はこれまでに、凍結解凍による高分子化合物のゲル化を応用したマクロカプセル化膵島の作製法を考案してきた。この方法で作成したマクロカプセル化膵島は、ヒト新鮮血漿による異種免疫反応からラット膵島を保護することが可能であり、ラット同種異系モデルにおいても、免疫抑制剤非使用下に移植後24週まで機能し得ることを確認している。しかし臨床応用を考慮すると、ヒトなどの大動物の膵島は小動物に比べ膵島の被膜が脆弱であるため、凍結障害を受け易い性質があり大きな障壁となる。そこで、まず凍結を要しない高分子化合物のゲル化技術を完成させ、その有用性・安全性を検証した後、ヒトにおける医師主導治験の開始を目指す。

(3) 医師主導治験に付随して実施する研究開発・前臨床試験の実施計画

H24年度: 凍結を要しない新規加工技術の構築・至適化
H25年度: 新規加工製品のcGMP化・安全性試験(GLP試験)
H26年度: 新規加工技術により構築される埋め込み型デバイスの糖尿病サルへの前臨床移植試験実施 (安全性・有効性試験)
H27年度: 新規加工技術により構築される埋め込み型デバイスのヒトへの移植試験実施

(4) 医師主導治験の実施計画

医師主導治験に関しては、H27年度中に東北大学病院にて開始する。目標症例数は10名とする。ドナー不足により症例確保が困難である場合は、海外の共同研究機関での実施も考慮する。治験データについては、東北大学臨床研究推進センターのデータセンターにて解析を実施する。

補助事業での実施項目と実施予定期間

平成24~27年度の実施計画

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