東北医工連携事業

独立行政法人 医薬基盤研究所(NIBIO)

ホーム > 研究テーマ・研究開発計画 > 脳外科手術補助微細内視鏡の臨床試験研究

脳外科手術補助微細内視鏡の臨床試験研究

岩手県

事業責任者

岩手医科大学 医歯薬総合研究所 副学長・研究所長 祖父江 憲治

開発及び医師主導治験の概要

(1)実用化予定の医療機器・医療材料・体外診断薬の概要

蛍光血管造影法を用いることで、手術中これまで不可能であった脳動脈瘤周辺の血管が目視可能になるような微細内視鏡を開発し、脳動脈瘤クリッピング術の際に脳動脈瘤周辺の血管の閉塞を最小限にできるよう、クリッピング部位を工夫できるようにすることを目的とする。

(2)事業着手時点の開発概況

H23年度より「脳内留置型微細内視鏡の開発と前臨床試験研究」という課題名で、急性脳血管障害や脳外傷等処置のための開頭手術後に起こる可能性が高い脳血管攣縮の発生を持続的にモニターできる、脳内留置型のイメージファイバーによる脳内内視鏡の開発を目指した。

脳内留置型微細内視鏡プロトタイプ(現在)

(3)

① 脳内留置型微細内視鏡の開発に当たり、脳内に留置する方法に課題があり、H27年度末までに開発目標の達成が困難であると判断されたことから、留置機能を省略し、手術中の観察に特化することとし、これまでの成果を活用して脳外科手術補助微細内視鏡の開発を継続実施することを決定した。(H26.7.29)

② 現在脳外科手術時の脳血管の観察には硬性脳内内視鏡が使用されているが、硬性鏡のため手術時に脳への障害を発生する可能性が高い。本品はグラスファイバーを利用した軟性の内視鏡で、径も既存品より小さく、脳に障害を与える可能性は少なく、硬性内視鏡では観察が難しかった動脈瘤の裏側等の観察を可能にすることを目指す。ICG蛍光による撮像システムやハレーションの防止機構についてはH25年度までに開発が終了しており、現在専用グラスファイバーの仕上がりを待って試作機を完成させる予定である。

(4)医師主導治験の実施計画

平成27年度から脳動脈瘤クリッピングにおける虚血やグリオーマ手術の腫瘍進展範囲の可視化を目指した臨床試験および医師主導治験を行う。

平成24~27年度の実施計画

«« 一覧へ戻る

ページの先頭へ戻る