2021.1.14
, EurekAlert より:
COVID-19肺炎は複数の山火事のように広がり、破壊された肺組織をその後に残すようだ、という米国ノースウェスタン大学からの研究報告。
肺炎を起こす細菌やウイルスは、数時間の間に肺の広い領域に広がる可能性がある。現代のICUでは、これらの細菌やウイルスは、通常、最初の数日以内に抗生物質または免疫系のいずれかによって制御される。
けれども、COVID-19肺炎はそうではないという。
COVID-19を起こすウイルスは、肺の広い領域に急速に感染する代わりに、肺の複数の小さな領域に店を構える。次に、肺自身の免疫細胞をハイジャックし、それらを使用して、森林全体に広がる複数の山火事のように、数日または数週間にわたって肺全体に広がる。感染がゆっくりと肺を横切って移動する間、それはCOVID-19患者の発熱、低血圧、腎臓、脳、心臓、その他の臓器への損傷を継続的に引き起こす。
他の肺炎と比較して重篤なCOVID-19の合併症は、より重篤な疾患であるからというより、疾患が長期にわたることに関連しているのだろう、と研究者らは述べている。
本研究は、COVID-19肺炎患者の肺の免疫細胞を体系的に分析し、他のウイルスや細菌の肺炎患者の細胞と比較した初めての研究であるという。
出典は『ネイチャー』。 (論文要旨)
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