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[病気]  COVID-19+メタボ、死亡率3倍超
2020.8.31 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

COVID-19による入院患者のうち、メタボリックシンドロームであった人はそうでない人に比べて死亡率やICU入院率、人工呼吸器使用率、急性呼吸不全発症率が大幅に高かったという。米国テュレーン大学の研究。

米国におけるメタボリックシンドロームの診断基準は、高血圧、高血糖、肥満、中性脂肪高値、HDLコレステロール低値の5つの状態のうち少なくとも3つが併存する状態となっており、心血管疾患のリスクを高めるとされる。

「要するに、肥満、糖尿病、糖尿病前症、高血圧、コレステロール値の異常は、患者さんの死亡事例の多さを予測するものです。これらの状態を多く持つ人ほど、結果は悪くなります」と筆頭著者のデンソン助教授は話している。「メタボリックシンドロームで見られる根本的な炎症は、より深刻なケースを引き起こす駆動体かもしれません」

今回、研究者らはニューオーリンズがパンデミックのピークであった3/30〜4/5にテュレーン医療センターとユニバーシティ・メディカルセンターに入院したCOVID-19患者287人を対象とし、その経過を観察した。対象者のうち85%が非ヒスパニック系黒人で、年齢の中央値は61歳、女性が57%を占めていた。

最も共通して見られた状態は高血圧(80%)、肥満(65%)、糖尿病(54%)、低HDLコレステロール血症(39%)だった。

患者をメタボリックシンドロームを持つ人(約66%)、持たない人(約34%)に分け比較したところ、ICU入院率は56% vs 24%、人工呼吸器使用率は48% vs 18%、急性呼吸不全発症率は37% vs 11%であることがわかった。

重要なことは、年齢・性別・人種・病院の場所その他の要因により結果を調整すると、メタボリックシンドロームの患者は非患者に比べて死亡率が3.4倍にものぼったということだ。さらには、ICU入院率、人工呼吸器使用率、急性呼吸不全発症率が約5倍であったという。

なお、メタボリックシンドロームを構成する要素1つだけを持つ場合には、死亡率に違いは見られなかったものの、肥満や糖尿病についてはICU入院リスクや人工呼吸器使用との関連があったという。

デンソン助教授は、メタボリックシンドロームの人は年齢に関係なくコロナウイルス感染を避けるために細心の注意を払うとともに、もし具合が悪くなったら早急に受診すべきとしている。

出典は『糖尿病治療』。 (論文要旨)      
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