2022.9.15
, EurekAlert より: 
遺伝子に基づくと長生きする可能性が低い場合でも、定期的な運動や座っている時間を減らすなどの前向きなライフスタイルによって、寿命を延ばすことができるかもしれない。米国カリフォルニア大学サンディエゴ校などからの報告。
先行研究では、身体活動が少なく、座っている時間が長いほど、死亡リスクが高くなることが示されている。人が遺伝的に長生きする傾向がある場合、リスクは変化するのだろうか?
「この研究の目的は、身体活動と座位時間と死亡の関連性が、長寿の遺伝的素因のさまざまなレベルに基づいて変化するかどうかを理解することでした」と筆頭著者のアレクサンダー・ポシス博士候補生は語っている。
2012 年、女性健康イニシアチブ客観的身体活動と心血管系健康研究(OPACH) の一環として、研究者らは米国の 63 歳以上の女性 5,446 人の身体活動の測定を開始し、死亡率を決定するために 2020 年まで追跡した。参加者は、研究グレードの加速度計を最大 7 日間装着して、移動に費やした時間、身体活動の強度、座位の時間を測定した。
その結果、この前向き研究において、より高いレベルの軽度身体活動および中-高強度身体活動が、死亡リスクの低下と関連していることが明らかになった。座位時間が長いことは、死亡リスクの増加に関連していた。これらの関連性は、長寿の遺伝的素因のレベルが異なる女性の間で一貫していた。
「私たちの研究は、遺伝子に基づいて長生きする可能性が低い場合でも、定期的な運動や座っている時間を減らすなどの前向きなライフスタイルによって、寿命を延ばすことができることを示しています」と主任研究者のアラジン・シャヂァブ助教授は語っている。「逆に、長寿の遺伝的素因があるとしても、身体的に活動的であり続けることが、長寿を達成するために依然として重要なのです。」
米国の成人人口の高齢化と、強度の低い活動に費やす時間が長いことを考えると、この研究結果は、病気や早死のリスクを減らすために、高齢の女性があらゆる強度の身体活動に参加するべきであるという推奨事項を支持している、と著者らは述べている。
出典は『加齢身体活動雑誌』。 (論文要旨)
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