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[高齢者]  ラパマイシンは短期間でも有効?
2022.9.5 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

ラパマイシンへの短時間の暴露は、生涯にわたる治療と同じアンチエイジング効果があるかもしれない、という独マックスプランク加齢生物学研究所からの研究報告。

加齢に伴う衰えを防ぎ、健康を維持する薬を服用できると想像してみてほしい。科学者らは、これらの効果を持つ薬を見つけようとしている。現在最も有望なアンチエイジング薬はラパマイシンであり、動物を用いた実験的研究で寿命と健康寿命にプラスの効果のあることが知られている。

薬の最大の有益な効果を得るために、それはしばしば生涯にわたって投与されるが、加齢に伴う衰えの予防に使用される低用量でも、副作用が発生する可能性があり、常に最小の有効用量を使用することが望ましいと思われる。

今回研究グループは、ラパマイシンへの短時間の曝露が生涯にわたる治療と同じプラスの効果をもたらすことを実験動物で示し、ヒトへの応用の可能性への新たな扉を開いた。

研究者らは、ショウジョウバエの短期間の薬物投与のさまざまな時間枠をテストし、若い成虫のハエにラパマイシン治療を2週間という短い枠で行うと、加齢に伴う腸の病理からそれらを保護し、寿命を延ばすことを発見した。

また、若い成体マウスの生後3か月から開始する3か月の治療にも、中年期の腸の健康に同様の有益な効果がもたらされた。

「成人期初期のこれらの短期間の薬物治療は、継続的な治療を同時に開始した場合と同じくらい強力な保護をもたらしました。また、ラパマイシン治療は、中年と比較して幼少期に与えられたときに最も強力で最良の効果があることもわかりました。一方、ハエが晩年にラパマイシンで処理された場合、それはまったく効果がありませんでした。したがって、ラパマイシンの記憶は主に成人期初期に活性化されるようです」と共著者のトーマス・リーチ博士は述べている。

「ラパマイシンの抗加齢効果が、成長後の投与からでも得られる可能性が示唆されたことは、投与期間は最小化されるべきであるという観点から重要な発見であるだろう。それはまた間欠投与の可能性も示唆するものだ。本研究は新たなドアを開くものだが、同時に多くの新たな疑問を提出している」と主任研究者のリンダ・パートリッジ教授はコメントしている。

出典は『ネイチャー加齢』。 (論文要旨)      
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