2022.8.25
, EurekAlert より: 
ビタミンDのサプリメントは、うつ病の成人の抑うつ症状の緩和に有効かもしれない、という東部フィンランド大学からの大規模メタ分析の結果報告。
ビタミン D は、中枢神経系の機能を調節すると考えられており、その障害はうつ病に関連している。また横断研究では、抑うつ症状とビタミン D 欠乏症との関連が観察されている。けれども、うつ病に対するビタミンD補給の効果に関する以前のメタ分析は結果に不一致がみられていた。
今回の、ビタミン D 補給とうつ病との関連性に関する新しいメタ分析は、これまでに発表された中で最大のものであり、世界中の 41 の研究の結果が含まれている。これらの研究では、さまざまな集団におけるランダム化プラセボ対照試験によって、成人の抑うつ症状の緩和におけるビタミン D の有効性が調査されている。これらの研究には、うつ病患者、一般集団、およびさまざまな身体的状態を持つ人々で実施されたものが含まれていた。
メタ分析の結果、うつ病患者の抑うつ症状を緩和する上で、ビタミンD補給がプラセボよりも効果的であることが示された。使用されるビタミン D の用量には研究によって大きな違いがあったが、通常、ビタミン D サプリメントは 1 日あたり 50-100μgだった。
「広範囲にわたるメタ分析ではあるが、研究された集団の不均一性と、多数の研究に関連するバイアスのリスクのために、証拠の確実性は低いままである」と主任研究者のトーマス・ミコラ博士はコメントしている。
出典は『食品科学と栄養クリティカルレビュー』。 (論文要旨)
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