2022.8.25
, EurekAlert より:
インドでは予防的にビタミンA補給(VAS)を受けるべき子供の5人に2人が、それを受けていないようだ、というインド医学研究評議会地域医学研究センターからの研究報告。
研究チームは、全国家庭健康調査4 (NFHS-4) および 包括的国民栄養調査(CNNS) で収集された、インドの国民代表的な横断的データを利用して全国640地域の状況の解析を行った。
VAS 適用範囲は、NFHS-4 中に母親から得られた、子供 (n=204,645) が調査から 6 か月以内に VAS を受けたかどうかに関する情報を使用して推定された。ビタミンA欠乏症(VAD)有病率の推定値は、CNNSにおける5 歳未満の子供 (n=9,563) の血清レチノール測定値に基づいていた。
データ分析の結果、対象となるインド人の子供5人中2人がVASを受けていなかったという。
VAS適用範囲(全体では60.5%)は、州/連邦直轄領レベルでは29.5% (ナガランド) から89.5%(ゴア) 、地区間では12.8% (ナガランド州ロングレン地区) から 94.5% (カルナータカ州コーラー地区) まで幅がみられた。
640地区中71地区が80%を超える適用範囲を達成した。だが、13地区では20%以下だった。
ただし、サプリメントの摂取量とビタミンA欠乏症の有病率との間に有意な関連は観察されなかったという。
これは調査データに基づく観察研究であるため、因果関係を確立することはできない。また、重要な公衆衛生上の介入と見なされているが、普遍的なビタミン A 補給の有用性はますます疑問視されており、より微妙で持続可能な代替手段が求められている、と研究者らは指摘している。
出典は『BMJグローバルヘルス』。 (論文要旨)
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