2022.8.24
, EurekAlert より:
定期的な身体活動は、入院や死亡を含む COVID-19 感染および重症化のリスクの低下に関連しているかもしれない、というスペイン・ナバーラ州立大学などからの研究報告。週に中強度150分間、または高強度75 分間の身体活動をすると、最も効果的な保護が得られるようだという。
研究チームは、2019年11月から2022年3月までの間に発表された関連研究を3つの主要な研究データベースで検索し、16件の結果をプールした。 研究には合計1,853,610人の成人が含まれており、その半数強 (54%) が女性で、平均年齢は53歳だった。ほとんどの研究は観察研究であり、韓国、イギリス、イラン、カナダ、イギリス、スペイン、ブラジル、パレスチナ、南アフリカ、スウェーデンで実施された。
プールされたデータの分析から、全体として、日課に定期的な身体活動を含めた人は、COVID-19の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に感染するリスクが11%低いことが示されたという。
また、活動的な人は、不活動の人と比較して、入院リスクが36%低く、重症化リスクが44%低く、COVID-19による死亡リスクが43%低かった。
最大の保護効果は、1 週間あたり約500代謝当量 (MET)・ 分で発生し、それ以上の運動による改善は見られなかったという。500MET・分は、中強度で150分間、または高強度で75 分間に相当する。
研究者らは、分析には観察研究、さまざまな研究デザイン、身体活動レベルの主観的評価が含まれており、オミクロンではなく SARS-CoV-2のベータおよびデルタ変異体のみに関係していることに注意を喚起している。
とはいうものの、この発見にはもっともらしい生物学的説明があると研究チームは述べている。中程度の強度の定期的な運動は、身体の抗炎症反応、心肺機能、筋力を高めるのに役立つ可能性があり、これらすべてが COVID-19の重症化に対する有益な効果を説明している可能性がある、と彼らは示唆している。
研究チームは、次のように結論付けている。「異質性と出版バイアスのリスクを考えると、標準化された方法論と結果報告によるさらなる研究が現在必要です。」
出典は『英国スポーツ医学雑誌』。 (論文要旨)
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