2022.8.23
, EurekAlert より:
非栄養性甘味料でもヒトの腸内細菌に影響を及ぼし、血糖反応を変化させるようだ、というイスラエル・ワイツマン科学研究所などからの研究報告。
研究チームは、日常生活で栄養価の低い甘味料を厳密に避けている人120名を対象に、ランダムに以下の6群に振り分けた。アスパルテーム群、サッカリン群、ステビア群、スクラロース群、対照群1(グルコース)、対照群2(なし)。参加者は、各甘味料を1日許容摂取量よりも低い用量で2週間摂取した。
その結果、非栄養性甘味料を摂取した参加者では、腸内微生物の構成と機能、およびそれらが末梢血に分泌する分子の非常に明確な変化を特定できたという。これは、腸内細菌がこれらの甘味料のそれぞれにかなり反応していることを示唆するものである。
さらに、サッカリン群とスクラロース群では、耐糖能に大きな影響を及ぼすことが明らかになった。微生物の変化は、人々の血糖反応の変化と高度に相関していた。
これらの参加者からの微生物検体を、無菌マウスに植菌したところ、参加者が示した血糖反応とよく似た血糖反応を引き起こすことが可能であったことから、腸内細菌が血糖反応を媒介している可能性が示唆された。
「私の個人的な見解では、水だけを飲むことが最善の解決策のようだ」と主任研究者のエラン・エリナヴ教授はコメントしている。
出典は『細胞』。 (論文要旨)
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