2022.7.11
, EurekAlert より: 
子どもは、仲間の「不健康な間食」を実際より多めだと勘違いしがちであり、この誤解を解くことで間食の摂取量を減らせることができそうだという。英スタッフォードシャー大学の研究。
本研究を率いたカルバート氏は、11-13歳の子どもを対象に行った介入前試験において、彼らが健康的な食行動についてや、短期的・長期的な影響について理解しているものの、必ずしも実践しているわけではないことを確認していたという。
「子どもたちは、三食の摂取に影響を与えていると思われる、不健康な間食をすることが常態化していました。彼らは、間食のせいで食事を抜いていたのです。」とカルバート氏は述べるとともに、この年齢層では仲間が食事行動に重要な影響を及ぼすことがわかったとしている。
英国公衆衛生サービスは、不健康な間食を習慣的に摂取することで、青少年が過体重や肥満になり、長期的な健康障害の可能性が高まると警告している。
英国国民健康保険(NHS)のデータはまた、肥満は社会経済的地位と強く関連しており、英国の最も恵まれない地域に住む子供は、最も裕福な地域に住む子供に比べて過体重または肥満になる可能性が2倍であることが示されている。
これに対処するために、カルバート氏らのグループは、社会的規範アプローチ(SNA)を使用して学校ベースの介入を開発した。このアプローチは、他者の行動に関する誤解を正すことによって機能する手法だ。
この調査には、マンチェスターとスタッフォードシャーにある2つの学校の7年生(11〜12歳の)150人以上が参加した。
両校ともに生徒たちには健康的な食事に関する情報を伝えた。SNAを用いた介入をした生徒には、仲間の間食行動に対する誤解を正す情報も伝え、その方としては、1学年上である8年生で構成された委員会による、双方向型のポスター作成セッションによるものとした。
すると、SNA介入群の生徒は、不健康な間食の摂取量が大幅に少なくなったほか、他の生徒の行動についてより正確に認識するようになるとともに、不健康な間食に対してより否定的な態度を示すようになったという。
出典は『英国保健心理学雑誌』。 (論文要旨)
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