2022.7.8
, EurekAlert より: 
妊婦がビタミンDサプリメントを摂取すると、生まれてくる赤ちゃんが1歳までにアトピー性湿疹に苦しむ可能性が大きく低下するようだ、という英国サウサンプトン大学からの研究報告。
研究チームは、ランダム化プラセボ対照臨床試験で、700名以上の妊婦を対象にビタミンDサプリメント効果を検証した。ランダムに2群に分け、352人が妊娠14週から出産まで1日1,000IU(国際単位)のビタミンDサプリメントを摂取し、351人はプラセボを摂取した。
その結果、ビタミンDを摂取した母親から生まれた乳児は、プラセボを摂取した母親の子供に比べて、1歳までにアトピー性湿疹に罹患するリスクが、有意に低いことが明らかになった。特に1カ月以上母乳で育てられた子供で顕著であった。
「我々の結果は、サプリメントを摂取した母親の赤ちゃんは、12か月までにアトピー性湿疹を発症する可能性が低いことを示している。24か月と48か月の時点では効果は見られず、出生後の別の因子がより強い影響をもつ可能性が示唆される。あるいは、ビタミンD効果を持続させるために出生後に赤ちゃん自身もビタミンDを補充する必要があるのかもしれない」と研究者はコメントしている。
出典は『英国皮膚科学雑誌』。 (論文要旨)
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