2022.6.9
, EurekAlert より: 
母乳哺育を行った期間の長さと、子供の認知機能検査の点数との相関は、社会経済学的要因と母親の知性を調整後もみられるようだ、という英国オックスフォード大学からの研究報告。
研究チームは、英国ミレニアムコホート研究の一環として2000年から2002年に生まれ14歳まで追跡された7,855人の児童に関するデータを解析した。
交絡因子を未調整の場合、母乳哺育期間が長いほど、5、7、11および14歳の時点での言語的および空間的認知能力が高いことが明らかになった。社会経済的地位と母の認知能力の違いを考慮(調整)しても、母乳哺育児は母乳哺育期間に応じて、14歳までの認知能力が高まることがわかった。
学歴が高く裕福な女性は母乳哺育が長い傾向があり、また彼女らは認知能力も高めである。それが母乳哺育が長い子供の認知能力が高い理由ではないかと疑われていたが、我々の研究では、それらの違いを考慮しても、母乳哺育は認知能力を高めた。この違いは個々の子供にとってはわずかだが、人口レベルでは重要な差だと思われる、と研究者らはコメントしている。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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