2022.6.2
, EurekAlert より:
少量のホエイたんぱく質を食事の前に飲むと、2型糖尿病の人が血糖値をコントロールするのに役立つかもしれない、という英国ニューカッスル大学からの研究報告。
研究チームは、18名の2型糖尿病患者(平均年齢50歳)を対象に、ランダム化プラセボ対照一重盲検クロスオーバーデザイン臨床試験を実施して、少量のホエイたんぱく質の食事前の摂取が血糖値制御に及ぼす影響を検討した。
介入群は、朝食、昼食、夕食の10分前に15gのホエイたんぱく質を含む100mlの溶液を7日間にわたって摂取した。対照群は、プラセボ飲料を摂取した。血糖値は、継続的血糖監視装置により1週間にわたって自動的に追跡された。
その結果、毎日の高血糖の有病率が、対照群では38%だったのに対し、介入群では30%と8ポイント有意に減少(p<0.05)し、正常血糖の時間が9ポイント(約2時間)有意に増加した。24時間平均血糖値は、対照群に比べて介入群で0.6mmol/L低かった。
「ホエイプロテインは2つの方法で機能すると信じています。1つは、食物が消化器系を通過する速度を遅くすること、もう1つは、血糖値の上昇を防ぐ多くの重要なホルモンを刺激することです。世界中で糖尿病を発症する人が増えているのを見ると、栄養補助食品などの薬の代替品の可能性を調査することがより重要になります」と主任研究者のダニエル・ウェスト博士はコメントしている。
出典は『BMJオープン糖尿研究治療』。 (論文要旨)
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