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[運動]  骨粗鬆症の人も、おそれずに運動を
2022.5.27 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

骨粗鬆症の人は、おそれず定期的な運動をすることが骨の健康を最大化し、骨折のリスクを回避し、姿勢を改善するという。骨に不安のある人々のための最善の運動法についての専門家らの合意声明が英国で発表された。

この声明では、週に2〜3日の筋力トレーニングと、ほぼ毎日のジョギング、エアロビクス、ズンバなどといった運動を組み合わせたルーチンをなるべく多く行うことを推奨している。

また、脊椎骨折の既往のある人やフレイル/高齢者の場合は、毎日20分間の速歩程度までのレベルの、衝撃の少ない運動を含めることを勧めている。

現在、骨粗鬆症の患者は女性で1億3700万人、男性で2100万人と推計されており、さらに有病率は今後40年以内に倍増すると予想されているという。

定期的な運動は、骨を強化し、骨折や転倒のリスクを減らし、姿勢を改善するだけでなく、心身の健康を高めるため、骨粗鬆症の人々がこれらの健康上の利点を逃さないことが重要だ。

しかし、骨粗鬆症を患っている、または骨粗鬆症のリスクがある人々が安全に行うことができる身体活動の種類についてはまだはっきりとしていないため、特に晩年または骨がすでに著しく弱くなっている場合、臨床医は何を推奨すべきかわからず、状態の悪化や骨折の回復遅延を恐れ、患者の定期的な身体活動を控えさせてしまう。

長引く混乱を解消するために、学際的な専門家らが既存の証拠を検討し、幅広い専門家の臨床および患者の意見を利用して、骨粗鬆症の人々の骨折のリスクを最小限に抑え、骨の健康を最大化するように設計された一連の推奨事項について合意に達した。

結果として得られた合意声明は、王立骨粗鬆症協会によって承認されたものだ。

<主な推奨事項>

●骨の強度を最大化するための主要な筋肉群を含むプログレッシブ・レジスタンストレーニングとインパクト・エクササイズ

●レジスタンス・トレーニング
理想的にはレジスタンスマシンまたはウェイトを使用し、重い負荷(最大8〜12回持ち上げられる程度)まで徐々に増やしていく。または、サーキットトレーニング、手漕ぎ、 ピラティスまたはヨガ、 階段昇り、椅子に座る・立つの繰り返し、強度の高い家事、ガーデニング、DIYは筋肉を強化する良い選択肢と考えられる。

●インパクト・エクササイズの例
ランニング、ジャンプ、エアロビクス、スコットランドダンス/ズンバ、多くの球技。

●転倒のリスクを減らすために体力とバランスを改善する活動として、太極拳、ピラティス、ヨガや、効果の認められた転倒予防プログラムなどがある。

●姿勢を改善し、転倒や脊椎骨折のリスクを潜在的に抑制するための脊椎伸展運動については:https ://theros.org.uk を参照のこと。

●つま先に触れる、体をねじ曲げる、膝や腰を曲げずに重いものを拾うなど、脊椎を高度に前方に曲げる姿勢を避ける。

●脊椎を含む骨折の既往歴のある人、またはフレイル/高齢者の場合は、運動強度を速歩程度のものにとどめる。

●転倒のリスクがある人は、強さとバランスのトレーニングを目標にすることから始める。

●呼吸と骨盤底の運動は、脊椎の重度の湾曲(脊柱後弯症)によって悪化する可能性のある症状を和らげるのに役立つ。

出典は『英国スポーツ医学雑誌』。 (論文要旨)      
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