2022.5.26
, EurekAlert より:
でんぷん質の野菜を非でんぷん質の野菜と分けて、栄養価の低い食品に分類するという栄養学研究の傾向は間違っている、という米国ワシントン大学などからの研究報告。
ジャガイモを含むでんぷん質の野菜は、栄養学研究では通常、健康的な野菜の仲間ではなく、甘味菓子や加糖飲料などの仲間に分類される。
研究チームは5種類の指標(4種のcarbohydrate quality indices (CQI)と新しいcarbohydrate food quality scoring system (CFQS-4))を用いて炭水化物食品の品質を評価し、このでんぷん質の野菜に対する分類が食品の栄養価を正確に反映したものかどうかを評価した。
2,400以上の炭水化物含有食品について評価した結果、4つのCQIで、210種のでんぷん質の野菜食品のほぼ半数が、高品質の炭水化物のCQIの定義を満たしていた。これは食物繊維と遊離糖の含有量に基づくものであり、スナックやスイーツ、精製穀物食品ではほとんど当てはまらなかった(1-12%)。
食品のカリウムとナトリウムの含有量も考慮した、より包括的な指標であるCFQS-4においても、でんぷん質の野菜は、スイーツやソーダよりも非でんぷん質の野菜や果物に近い評価を得た。
「既存の炭水化物含有製品の指標を単純に適用することによって、でんぷん質の野菜が高品質の炭水化物食品であることが認識されることを願っている」と研究者はコメントしている。
この研究は、Alliance for Potato Research and Education(APRE)と、Potatoes USAが資金提供しているQuality Carbohydrate Coalition(QCC)にサポートされた。APREもPotatoes USAも、資金提供の最初の提案を承認した後、研究の設計、実施、実行、またはデータ分析に影響を与えなかった。筆頭著者のアダム・ドリュノウスキー博士は、QCC-Scientific Advisory Councilのメンバーである。
出典は『栄養学の最前線』。 (論文要旨)
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