2022.5.6
, EurekAlert より:
高用量ビタミンD、オメガ3、およびシンプル家庭筋力運動プログラム(SHEP)の組み合わせにより、70歳以上の健康な高齢者の浸潤がんリスクが累積で61%減少するかもしれない、という瑞チューリッヒ大学病院からの研究報告。
研究チームは、2012年12月から2017年12月の間に欧州5か国(スイス、フランス、ドイツ、オーストリア、ポルトガル)で実施された3年間のDO-HEALTHトライアルの参加者2,157名(平均年齢74.9歳、女性61.7%)のデータを解析した。
参加者は8つの異なるグループにランダム化され、介入の個々の利点と組み合わせた利点が検証された。グループ1は1日あたり2,000IUのビタミンD3(高齢者に対する現在の推奨量の200%以上)、1gのオメガ3、および1週間に3回のSHEP。 グループ2はビタミンD3とオメガ3。グループ3はビタミンD3とSHEP。グループ4はオメガ3とSHEP。グループ5はビタミンD3のみ。グループ6はオメガ3のみ。グループ7はSHEPのみ。そして最後のグループ8はプラセボを受け取った。
解析の結果、3つの介入(ビタミンD3、オメガ3、およびSHEP)はすべて、浸潤がんのリスクに累積的な利益をもたらしたことが示されたという。
それぞれの介入にわずかな個別の利益があったが、3つの介入すべてを組み合わせると、利益は統計的に有意になり、全体的ながんリスクの61%の減少がみられた。
「これは、毎日のビタミンD3、海洋性オメガ3、およびシンプル家庭運動プログラムの組み合わせが、70歳以上の一般的に健康で活動的な高齢者の浸潤がんの予防に有効である可能性があることを示す最初のランダム化比較試験です」と筆頭著者のハイケ・ビショッフ=フェラーリ博士はコメントしている。
出典は『加齢の最前線』。 (論文要旨)
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