2022.4.27
, EurekAlert より:
健康コーチとの1回の面接であなたが気分が良くなることはない。それどころか、あなたが知覚するあなたの健康状態はさらに悪化するかもしれない、とスウェーデン・イェーテボリ大学の研究は示唆している。
研究チームは、ヴェストラ・イェータランド郡のアリングソースでランダムに選ばれた50歳の成人を対象にランダムに2群に振り分けた。1群は、経験豊富な健康コーチが通常の健康プロファイル評価を実施する1時間のセッションを行ったが、別の1群はまったく介入を受けなかった。105人の参加者のうち、52人にヘルスコーチとのアポイントメントが1回ずつ与えられた。
12か月後、全体的な健康、心身の健康、社会的機能、トレーニング行動などをカバーする標準化された包括的なアンケートを使用して、すべての参加者の健康に関連する生活の質の変化が調査された。
「私たちは、健康コーチに会うことで一定の改善がもたらされると思ったので、反対の結果は私たちを驚かせました」と主任研究者のロニー・グンナルソン教授は語っている。
「対照群の変化のほうが、健康コーチに会った群の変化よりも、一般的な健康、さらには感情的および精神的健康の点でより好ましいものでした。群間に他の違いは観察されませんでした。」
研究チームは、50歳のスウェーデン人は、健康コーチを1回訪問しても、健康に関連する生活の質や運動レベルは改善されない、それどころか、それは彼らの知覚される健康関連の生活の質を悪化させる可能性がある、と結論付けている。
考えられる理由の1つは、健康コーチとのたった1回のセッションは、患者に健康上の制限について通知するのには十分だが、行動に影響を与えることはないというものである(と研究者らは考察している)。健康を改善するための適切なツールがないまま放置されることで、人は心にやましさを覚えるようになるのだと。
「あなたの欠点を理解するには1回の訪問で十分ですが、ライフスタイルを変えるにはさらに多くのことが必要です。健康コーチに会う場合は、一連のセッションが必要です。それが私たちの結果の意味するところです」とグンナルソン教授はコメントしている。
出典は『スカンジナビアプライマリヘルスケア雑誌』。 (論文要旨)
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