2022.4.26
, EurekAlert より:
ヒトの食品に対する嗜好は、カロリーだけでなく、特定の栄養素の影響を受けている可能性がある、という英国ブリストル大学などからの研究報告。
先行研究で、ヒト以外の動物が微量栄養素の組成に基づいて食物を選択する能力を持っていることが示唆されているが、ヒトにもこの能力があるかどうかは不明だった。
研究チームは、食品画像の選択パターンから証拠を引き出すアプローチを開発した。2つの研究(参加者は研究1は45人、研究2は83人の成人)で、果物と野菜の2つのペアのうち1つを選択する一連の試験(n=210)を実施した。
その結果、参加者は「単調な」ペアよりも「バラエティに富む」ペアを好んだという。「明示的な栄養知識」と「食物エネルギー密度」を調整後も、次にようなペアを選択する傾向が有意に見られた。(1)微量栄養素の総摂取量が多い、(2)「微量栄養素の相補性」が大きい。
別の分析で、英国の全国栄養調査(1,086レコード)から抽出された2つの食品を組み合わせた食事(例:ステーキとフレンチフライ)でも同様のパターンが観察された。
「これまでの研究によると、動物は必要なビタミンやミネラルのガイドとしてフレーバーを使用しています。フレーバーが人間でも同様の役割を果たすとしたら、ポテトチップスや炭酸飲料などのジャンクフードにフレーバーを追加することで、誤った栄養の「輝き」を吹き込んでいる可能性があります」 と共同研究者のマーク・シャッツカー氏はコメントしている。
出典は『食欲』。 (論文要旨)
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