2022.4.19
, EurekAlert より:
がん治療の副作用として、味覚や嗅覚の変化、吐き気、下痢、食欲不振、食事中の痛みなどがあり、栄養、健康、生活の質に大きな影響を与える可能性がある、という米国ドレクセル大学からの研究報告。
がん治療も、患者にとっては、がんと同じように(?)ヒトの健康に有害であると感じる可能性があるという。
研究チームは、がん治療の副作用に関する患者50名と介護者52名の経験について構造化調査を実施し、さらに患者20名と介護者20名から詳細に聞き取り調査した。調査には、彼らが治療の副作用をどのように管理したか、それらが飲食、調理能力、食事の好みや嫌悪感にどの程度影響したかといった質問が含まれていた。対象者は主として55歳以上であり8割以上が白人だった。
ほとんどの患者(72%)が治療の副作用を報告した。61%が、これらの副作用が飲食に影響を与えたと報告した。一般的な副作用には、倦怠感(58%)、口渇(30%)、吐き気(24%)、便秘(20%)、下痢(20%)が含まれた。
聞き取り調査の結果から、研究チームは、6つの包括的なテーマが同定されたという。副作用のスパイラル:食べることの痛み;食べることの負担; 味覚の喪失/変化; 症状管理; および解決策である。
研究チームは、食事栄養実践への含意として、なにを食べなにを避けるべきかといった伝統的な推奨を超えて、がん患者と介護者の全体的な経験を熟慮するべきであろう、と結論付けている。
出典は『栄養素』。 (論文要旨)
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