2022.4.18
, EurekAlert より: 
小児期の5つのリスク因子が、成人後の心臓発作と脳卒中の予測因子として有効なようだ、という結果が、50年におよぶ世界最大の国際前向き心血管系疾患研究から明らかになった。
国際小児心血管系コンソーシアム(i3C)が実施した本研究において、BMI、血圧、コレステロール、中性脂肪、若年喫煙の5つのリスク因子が、40歳以後の心血管系事象と臨床的に関連していたという。
主任研究者である豪州マードック小児研究所のテレンス・ドワイヤー教授は述べている。「このような縦断研究は、身体測定値、血圧、血中脂質に関する包括的な小児期データが含まれていなかったり、心血管系疾患が一般的になる年齢まで追跡調査されていない、などの失敗によって(これまで)妨げられてきました。」
「疾患に対する人生初期の影響についての研究は常に困難過ぎるとして避けられてきました。けれども、i3Cの研究チームはこれに挑戦しました。何故なら私達は、人生後期における健康への潜在的な利益が非常に大きい可能性があることを知っていたからです。」
この研究では、豪州、フィンランド、米国からの38,589人の参加者が、3-19歳から平均35年間追跡された。
ドワイヤー教授は、この研究により、小児期に存在する5つのリスク因子が、個別にまたは組み合わせて、致命的および非致命的な心血管系事象の予測因子であることがわかったと述べている。
「食事の改善、禁煙、活発な運動、服薬など、成人期の介入は有用ですが、心血管系疾患の生涯リスクを減らすために小児期および青年期にできることははるかに多いと思われます」とドワイヤー教授はコメントしている。
出典は『ニューイングランド医学雑誌』。 (論文要旨)
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