2022.3.28
, EurekAlert より:
自分で健康的な料理をサッと作れるようになると、心身ともに健康度が向上し、活力が生まれるようだ。メンタルヘルスに対する食事の重要性を示した、豪エディス・コーワン大学の研究。
この研究では、健康的な料理を学ぶプログラムを主催し、参加者657人(男性23%)を対象として、料理の自信とメンタルヘルスに対するプログラムの効果、および料理と食事に関連する行動に関する全体的な満足度を調べた。
すると、参加者らは対照群と比較して、プログラムを完了から6ヶ月間後に、全身の健康、メンタルヘルスおよび主観的な活力に有意な改善が見られることがわかった。
さらに、料理への自信の向上、食生活を簡単に変える能力、健康的な食事に対する生活習慣の障壁を克服する能力についても報告された。
なお、プログラム開始当初、参加者のうち料理の腕に自信があると答えたのは男性で23%、女性で77%と性別による大きな差がみられたが、プログラム完了後には料理の腕への自信、調理技術ともに同等になっていたという。
主任研究員のリース博士は、本研究はメンタルヘルスに対する食事の重要性を示しているとし、「人々の食事の質を改善することは、メンタルヘルスの低下、肥満、その他の代謝性健康障害の上昇を止めたり遅らせたりするための予防戦略になり得ます」と述べている。
「将来の健康プログラムは、劣悪な食品環境や時間的制約などといった健康的な食事への障壁となるものを引き続き優先し、果物や野菜が豊富、かつ超加工された利便な食品を避けた、直ぐに作れる簡単な家庭料理による健康的な食事の価値をより重視する必要があります」。
出典は『栄養学の最前線』。 (論文要旨)
|