2022.3.18
, EurekAlert より:
LDL-コレステロール(LDL-C)と、心臓発作や脳卒中などの健康状態の悪化との関連は、以前考えられていたほど強くない可能性がある、というアイルランド王立外科医学院(RCSI)によるメタ分析。
この研究は、LDL-Cを低下させて心血管疾患(CVD)のリスクを下げることを目的として処方されるスタチンの有効性に疑問を投げかけるものであるという。
先行研究では、スタチンを使用してLDL-Cを低下させることは、健康上の結果にプラスの影響を与えることが示唆されており、これは、CVDの予防に関する専門家のガイドラインに反映されている。
今回の発見は、この理論と矛盾しており、この関係は以前に考えられていたほど強くはなかったことがわかったというのである。代わりに、本研究は、スタチンを使用してLDL-Cを低下させることは、心筋梗塞、脳卒中、および全死因による死亡などのアウトカムに対して、一貫性がなく決定的でない影響しかないことを示している。
加えて、スタチンを使用することの全体的な利益は小さく、個々人のリスク因子に依存して変化することを示しているという。
筆頭著者のポーラ・バーン博士は、調査結果について次のように述べている。「コレステロールを下げると心臓病のリスクが減り、スタチンがこれを達成するのに役立つというメッセージが長い間ありました。しかし、私たちの研究によると、実際には、スタチンを服用することの利点はさまざまであり、かなり控えめなものになる可能性があります。」
研究チームはさらに、この更新された情報が、情報に基づいた臨床的意思決定と更新された臨床ガイドラインおよびポリシーを通じて、患者に伝達されるべきであると提案している。
出典は『JAMA内科学』。 (論文要旨)
|