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[病気]  週14単位の飲酒でも心血管疾患のリスクが上昇
2022.2.9 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

英国アングリアラスキン大学の新しい研究によると、英国政府が推奨する1週間あたり14単位未満の飲酒は、心臓や脳血管疾患などの心血管系の問題のリスクを高める。

研究チームは、英国バイオバンクの調査から得られたデータから、40歳から69歳までの35万人以上の英国居住者の心血管イベントに関連する入院を調査した。

データには、飲酒経験をもつ333,259人が含まれていた。参加者は、毎週の全体的なアルコール摂取量と、ビール、ワイン、スピリッツなどの特定の種類のアルコールの摂取量について質問された。これらの参加者は、中央値で約7年間追跡され、心血管イベントによって患者が入院したすべての発生が記録された。

飲酒を止めた者やアルコール摂取に関する情報を完了していなかった人、以前に心血管イベントがあった人は分析から除外された。

解析の結果によれば、1週間に14単位未満のアルコール(英国の最高医療責任者が推奨する制限)を飲んだ参加者では、アルコール度数4%のビール1.5パイント(700ml)を追加するたびに、心血管イベントに苦しむリスクは23%増加したという。

著者らは、既存の疫学的証拠の偏りが、低から中程度のアルコール消費が心血管の健康に有益である可能性があることを誤って示唆する「J字型曲線」の広範な受け入れをもたらしたと主張している。

これらのバイアスには、健康状態が悪いために飲酒しない人々を非飲酒者として対照群に設定していることや、全てのタイプのアルコールをまとめて飲酒量としていること、およびワイン摂取者に冠状動脈疾患の低リスクが観察されることが含まれる。

筆頭著者のルドルフ・シュッテ准教授は以下のように語っている。

「心血管疾患とアルコール消費の関係のいわゆるJ字型の曲線は、低から中程度のアルコール消費による健康上の利点を示唆しており、喫煙が私たちにとって良いと言われて以来の最大の神話です。」

「特にビール、サイダー、スピリッツを飲む人の間では、週に14単位未満を消費する人でさえ、心臓や血管が関与する心血管イベントによって入院するリスクが高くなりました。私たちは、ワインを飲む人が冠状動脈疾患のリスクが低いことについてしばしば耳にしますが、私たちのデータは、他の心血管イベントのリスクが低下していないことを示しています。」

「疫学的証拠に埋め込まれたバイアスは、アルコール摂取に関連する危険性を覆い隠すか、過小評価しています。これらのバイアスを考慮すると、低レベルのアルコール摂取でさえも悪影響が明らかになります。」

出典は『臨床栄養学』。 (論文要旨)      
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