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[栄養]  代謝適応が、減量の達成を遅らせる?
2022.2.2 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

肥満で閉経前の女性では、初期体重の16%減量後の代謝適応により、減量の目標を達成するために必要な時間が長くなるようだ、という研究報告。

本研究は、安静時代謝率(RMR)のレベルでの代謝適応が減量目標に到達する時間と関連していたかどうかを調べた初めてのものであるという。

「肥満管理に関与する医療提供者、肥満研究者、肥満のある個人、および一般の人々は、これらの新しい発見に細心の注意を払う必要があります。減量の目標を達成することの遅れ、または予想よりも低い減量達成は、一般に、介入への順守率低下の直接かつ唯一の結果とみなされます。この研究は、減量中の代謝適応が減量の結果を左右する重要な因子であり、減量の個人差に寄与する可能性を示しています」と主任研究者のカティア・マーティンズ博士は述べている。

体重減少に応じた代謝適応の有無、および臨床的関連性は、肥満の分野で最も物議を醸している問題の1つである。文献のレビューは、研究間の違いが、測定が行われるときの参加者のエネルギーバランスおよび/または体重安定性の状態に関連する不一致に由来することを示唆している。今回の遡及的分析の目的は、RMRのレベルでの代謝適応が、太りすぎの閉経前の女性の集団における食事療法の順守を調整後にも、減量目標に到達する時間と関連しているかどうかを判断することだったという。

平均BMIが28.6の21-41歳の合計65人の白人と黒人の閉経前の女性が研究のために選ばれた。参加者は座りがちで(定期的な運動は週に1回以下)、正常な血糖値、少なくとも1人の一等親血縁者の過体重/肥満の家族歴があり、体組成または代謝に影響を与える薬物の使用はなかった。すべての参加者は非喫煙者であり、定期的な月経周期を報告した。

この遡及的分析に含まれる参加者は、同じ一連のイベント、方法論を用い、体重リバウンドの代謝的予測因子を同定することを目的とした、アラバマ大学バーミンガム校の栄養学部で行われた2つの異なる研究(ROMEOおよびJULIET)の参加者だった。ROMEO研究では、すべての参加者が食事療法のみで減量を達成したが、JULIET研究では、参加者は3つのグループ(1.週3回の有酸素運動トレーニングによる減量、2.週3回のレジスタンス運動トレーニングによる減量、および3.ダイエットのみの減量(ROMEOと同じダイエット)のいずれかにランダムに割り当てられた。

本研究では、研究者はROMEO研究からのすべての参加者を含み、JULIET研究からはダイエット群のみを含んだ。すべての参加者にBMIが25以下になるまで800kcalの食事が提供された。

参加者は平均5か月で体重の平均16%を失ったことが明らかになった。平均的な食事順守率は約64%だった。減量後に有意な代謝適応があり(平均46kcal/日)、この変数は交絡因子を調整した後でも減量目標に到達する時間の有意な予測因子だった(R2 adjusted = 0.63, p < 0.001)。

「この結果は、人々が体重を減らそうとしているときに生理的な反動が起きる方法のさらなる証拠を提供しています」と本研究には参加していないテンプル大学のデビッド・サーワー博士は述べている。「無数の環境変数やその他の健康の社会的決定要因も、多くの個人にとって減量と維持を困難にしています。それでも、この研究で見られるよりもはるかに小さい、初期体重の5%のわずかな体重減少でさえ、多くの個人の体重関連の健康問題の臨床的に有意な改善に関連していることを覚えておくことが重要です。」

出典は『肥満学』。 (論文要旨)      
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