2022.1.12
, EurekAlert より: 
座位時間が長いがん生存者は身体活動が不足していることが多く、高い死亡リスクに関連しているようだ、という米国セントルイス・ワシントン大学からの研究報告。
研究チームは、2007年から2014年までの米国国民健康・栄養調査(NHANES)から40歳以上のがん生存者1,535名(平均年齢65.1歳、60.1%が女性)のデータを解析した。
参加者の56.8%が前週の余暇運動時間が0分だったと報告した(不活動群)。15.6%が150分未満(不十分活動群)で、27.6%が150分以上(活動群)だった。35.4%が1日6−8時間の座位時間を報告し、24.9%が8時間以上の座位時間を報告した。不活動群の35.8%が6時間以上の座位時間を報告した。
最大9年間(中央値4.5年)の追跡調査期間中に293名が死亡した(がん114名、心疾患41名、その他138名)。
解析の結果、活動群は、不活動群に比べて、低い全死因による死亡率に関連していることが明らかになった(ハザード比0.34)。1日8時間以上の座位時間は、4時間未満の座位時間に比べて、高い全死因およびがんによる死亡率に関連した(ハザード比1.81と2.27)。
十分に活動的でないがん生存者の間で、座位時間が長くなることは死亡リスクの上昇と関連していた。特に、不活動で1日8時間以上の座位時間をもつがん生存者が最も高い全死因およびがんによる死亡リスクをもっていた(ハザード比5.38と4.71)。
「この全米におけるがん生存者の代表的標本のコホート研究において、座位時間の増加と身体活動の欠如の組み合わせは一般的であり、全死因およびがんによる高い死亡リスクと関連していた」と研究チームは結論付けた。
出典は『JAMA腫瘍学』。 (論文要旨)
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