2021.12.24
, EurekAlert より:
心血管疾患のリスクは、知覚されるストレス、経済問題、および有害ライフイベントの増加とともに上昇するようだ、というスウェーデン・ヨーテボリ大学などからの研究報告。
『JAMAネットワークオープン』誌に掲載されたこの調査には、21か国の118,706人が含まれ、そのうち5か国は低所得国、12か国は中所得国、4か国は高所得国だった。参加者は、男女35-70歳(調査開始時の平均年齢は50歳)だった。
参加者は最初に、過去1年間に感じられたストレスについて質問された。「ストレス」は、職場や家庭での要因、経済的困難、または人生における困難なイベントや困難な時期を経験したことによる、神経質、イライラ、不安を感じることと定義された。
困難なイベントや時期には、離婚、失業、死別、または家族の深刻な病気が含まれていた。ストレスは、ゼロ(ストレスなし)から3(重度のストレス)までのスケールで評価された。
参加者のうち、7.3%が重度のストレスにさらされ、18.4%が中程度のストレスにさらされ、29.4%が低ストレスにさらされ、44%はストレスを受けていなかった。重度のストレス下にある人はわずかに若く、喫煙や腹部肥満などのリスク因子を特徴とすることが多く、高所得国でより頻繁に見られた。
参加者は、2021年3月まで追跡された。追跡期間の中央値は10年だった。この間、5,934件の心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、または心不全)が記録された。
種々の因子を調整した後、高ストレスの参加者は、低ストレスの参加者と比べて、心血管イベントのリスクが22%高く、心臓発作のリスクが24%高く、脳卒中のリスクが30%高いことがわかったという。
「重度のストレスを抱えている人々の間で心血管疾患のリスクが高まる原因は正確にはわかっていません。しかし、アテローム性動脈硬化症や血液凝固など、体内のさまざまなプロセスがストレスの影響を受ける可能性があります」と主任研究者のアニカ・ローゼングレン教授はコメントしている。
「心血管疾患のリスクを世界的に減らしたいのであれば、ストレスを別の修正可能なリスク因子として考慮する必要があります。」
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
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