2021.12.23
, EurekAlert より:
高齢者の身体活動の増加は、たとえ少量の低強度運動であっても、認知症のリスクの低下と関連しているかもしれない、という韓国・延世大学校医療院などからの研究報告。
2009年1月から2012年12月まで韓国国民健康保険サービスデータベースから健康診断データを入手できた、認知症の既往のない65歳以上の62,286人の参加者を分析した。対象者は、2013年12月31日まで追跡調査された。
参加者のうち、60.4%が女性であり、平均年齢は73.2歳だった。42か月の追跡期間(中央値)中に、3,757人の参加者(6.0%)が認知症を発症し、全体の発症率は1,000人年あたり21.6人だった。
非活動的な者(0 MET-分/週)と比較して、不十分に活動的な者(1-499 MET-分/週;平均284 MET-分/週)は10%、活動的な者(500-999 MET-分/週;平均675 MET-分/週)は20%、および非常に活動的な者(>1000MET-分/週;平均1627 MET-分/週)は28%、認知症リスクが低かった。
したがって、認知症リスクの漸進的な減少は、身体活動レベルの増加と関連しており、制限された3次スプライン曲線は、この関連付けが少量の身体活動から始まっていることを示していたという。完全な座位行動と比較して、少量の低強度身体活動(1-299 MET-分/週;平均189 MET-分/週)でさえ、認知症リスクの低下と関連していた。
低強度身体活動の奨励は、高齢者の認知症リスクを減らす可能性がある、と研究チームは結論付けている。
出典は『JAMAネットワークオープン』。 (論文要旨)
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