2021.12.23
, EurekAlert より:
セルフコンパッション(自分への思いやり)を実践した中年女性は、高血圧、インスリン抵抗性、コレステロール値などの他の従来の危険因子に関係なく、心血管疾患を発症するリスクが低いようだ、という米国ピッツバーグ大学からの研究報告。
「ストレスやその他の負の要因が心血管の健康にどのように影響するかを研究することに多くの研究が集中していて、セルフコンパッションなどの正の心理的要因の影響はあまり知られていない」と筆頭著者のレベッカ・サーストン教授は述べている。
マインドフルネスとセルフコンパッションの実践は、カウンセラーや臨床心理士が慢性ストレスに対処しているクライアントにしばしば提案するツールである。これらの技術は、不安、過敏症、さらには軽度のうつ病の管理に効果的であることが示されている。
研究チームは、45-67歳の女性約200人を対象に、セルフコンパッションが動脈硬化に及ぼす影響を検討するために、頸動脈の超音波測定を行った。
その結果、研究チームは、セルフコンパッションが高い女性は、セルフコンパッションが低い女性よりも、頸動脈壁が薄く、プラークの蓄積が少ないことを発見したという。
「本調査結果は、特に自分自身に対して、優しさと思いやりを実践することの重要性を強調している」とサーストン教授は語っている。「我々は皆、非常にストレスの多い時代を生きている。我々の研究は、セルフコンパッションが我々の精神的および肉体的健康の両方に不可欠であることを示唆している。」
出典は『健康心理学』。 (論文要旨)
|