2021.12.16
, EurekAlert より:
野菜や果物が豊富な食事をたくさん摂取することは、高齢者の認知障害のリスクを軽減することに関連しているようだ、というスペイン・バルセロナ大学などからの研究報告。
研究チームは、仏ボルドーとディジョン在住の842名(65歳以上)を12年以上追跡調査した「健康的な生活のための健康的な食事」研究のデータを解析した。
その結果、ココア、コーヒー、マッシュルーム、赤ワインに由来する代謝物と、ポリフェノールが豊富な食品(リンゴ、ココア、緑茶、ブルーベリー、オレンジ、ザクロ)の微生物代謝、そして高齢者の認知障害という三者の間に保護的な関連があることを発見した。
いくつかの血中代謝物は、認知障害の進行に関連しており、例えばコーヒーとココアの摂取の指標である2-フロイルグリシンと3-メチルアンチンが高いことは認知障害の進行を遅らせたが、人工甘味料のサッカリンが高いことは進行を高めた。
「果物や野菜などの植物性食品の摂取量を増やすと、加齢による認知障害のリスクを減らすのに役立つポリフェノールなどの血中濃度が高まる」と研究者はコメントしている。
出典は『分子栄養と食物研究』。 (論文要旨)
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