2021.12.9
, EurekAlert より:
過去30年間の赤肉と加工肉の貿易の世界的な増加は、食事に関連する健康障害の急激な増加に関連しており、北欧と東欧、およびカリブ海とオセアニアの島嶼国で最大の影響があるようだ。米国ミシガン州立大学などによる報告。
研究チームは、国連食糧農業機関(FAO)による1993年から2018年までの154か国の肉の生産と貿易に関するデータを利用し、牛肉、豚肉、子羊肉、山羊に由来する14種の赤肉と、主に牛肉と豚肉由来の6種の加工肉に焦点を当てた。
また、各国の25歳以上の人々の、食事に起因する、腸がん、2型糖尿病、および冠動脈疾患による死亡と障害調整生存年(DALY)の割合を計算した。
世界の赤肉と加工肉の貿易は、1993-5年の10メートルトンから2016-18年の25メートルトン近くまで148%以上増加した。
解析の結果、1993年から2018年の間に、カリブ海とオセアニアの島嶼国、および北欧と東欧の国々は、大量の肉の輸入に関連する食事関連の病気と死亡に対して特に脆弱になったことが明らかになった。
本研究は観察研究であり、因果関係を確立することはできないとしながらも、研究チームは、輸出国と輸入国が共同で健康政策を農業政策、貿易政策と統合して対処することが急務であろう、と結論付けている。
出典は『BMJグローバルヘルス』。 (論文要旨)
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