2021.12.2
, EurekAlert より:
子供のとき選択的摂食障害に悩まされた成人には、両親によるポジティブかつ奨励的な支援戦略が、強制的または高圧的なアプローチよりも、有効だったかもしれない、という米国デューク大学からの研究報告。
本研究は、2013年に回避・制限性食物摂取症(回避・制限性食物摂食障害、ARFID)と診断される前に、食物回避に苦しんでいたある世代の人々を対象にしたものだという。
研究チームは、19,239名の自分が「食事の好き嫌いが激しい」と認識していた成人を対象にしたユニークなテキストベースのデータセットを解析した。75%が女性、89%が白人だった。回答者は、両親や介護者が使用した、食品の種類を増やすのに役立った、または役立たなかったことがわかった種々の戦略について説明するように求められた。
その後、参加者は、食物回避による障害の程度に基づいて、ARFID診断を受ける可能性の高さで分類された。食事の問題が大幅な体重減少、栄養不足、仕事への支障、および/または社会的関係への支障につながったと報告した人は、ARFIDを持っている可能性が高いと分類された。
研究チームは、最先端の自然言語処理(NLP)手法を活用して、役立ったと感じた、または役立たなかったと思われる摂食戦略を分類した。有用なアプローチを区別する最良のカテゴリ分けは、グラウンデッドセオリーアプローチに従って定性的コーディングを使用してさらに分析された。
解析の結果、ポジティブな感情的なコンテクストに関する援助的な戦略に関連したテーマが39%あったことを発見した。それは文化的または栄養学的レッスンを教えるために食品を使うもの、食品へのアプローチに柔軟に対応するもの、たくさんの安全な食品を供給するもの、食品調製を助けるもの、または特定の食品群からの食品を提示するものだった。
助けになるコメントの40%は、食べることを取り巻く構造の重要性を述べていた。食べることに対する明確に定義された期待は、「強制された」と感じることと何かをするように求められたことを区別するというコンテクストで役立つと見なされた。
ポジティブかつ奨励的な戦略は、食事に対する態度を改善し、食事に関する社会的不快感を最小限に抑えるのに役立つと考えられたが、多くの成人は依然としてある程度の回避/制限に苦しんでいた。研究チームは、子供たちの食物回避が成人期まで続くにもかかわらず、両親はポジティブな影響を及ぼしていると認識されていると指摘している。
「前向きなアプローチが支持されたことは驚くべきことではないが、この成人グループの中でその立場がどれほど圧倒的であったかは驚くべきことだ」と研究者はコメントしている。
出典は『国際摂食障害雑誌』。 (論文要旨)
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