2021.12.1
, EurekAlert より:
超加工食品を多く摂取している人は、致命的な2回目の心臓発作と脳卒中のリスクが高いようだ、という伊IRCCSニューロメッド地中海神経学研究所からの研究報告。
研究チームは、モリサニ疫学プロジェクトの参加者1,171名(平均年齢67歳)を10年以上追跡調査した。全員が研究開始時点で心血管系疾患に罹患していた。
NOVAによって定義された超加工食品の摂取が最も少なかった群と比較して、最も多かった群では、全死因による死亡リスク(ハザード比1.38)と心血管系疾患による死亡リスク(ハザード比1.65)が、高いことが明らかになったという。
「超加工食品の摂取が多い人は、2回目の心臓発作または脳卒中のリスクが3分の2上昇する。何らかの原因で死亡するリスクも40%高まる。重要なのは超加工食品の定義には栄養組成がリンクしていないことだ。それは調理や保存のための加工工程が問題になる。言い換えれば、栄養学的にバランスが取れている超加工食品もあるということだ」と筆頭著者のマリアラウラ・ボナッチョ博士はコメントしている。
「栄養価のみに基づいて健康的な食品と不健康な食品の区別を克服する時が来た。言い換えれば、人はおそらくマメ科植物や野菜が豊富な地中海式の食事、つまり健康的な食事に従うことができる。でも、「地中海」の単純な定義は、それらの食品が「どのように」調理されたかを私たちに教えてくれない。新鮮な野菜は、調理済みの味付け野菜と同じではなく、他の多くの食品にも同じことが言える。それは、適切な栄養について市民に助言する際にますます考慮されるべき要素である。我々の提案は、食品の工業的加工のレベルを、これまで栄養情報のみを提供するパックの前面ラベルに追加することである」と最終著者のリシア・イアコヴェッロ教授はコメントしている。
出典は『欧州心臓雑誌』。 (論文要旨)
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