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[栄養]  心臓の健康を守る、10の食事パターン
2021.11.9 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

米国心臓協会が新たに発表した声明で、心臓の健康に良い10の食生活のポイントを概説している。これは、個々の食品や栄養素ではなく総体的な食事パターンに重点をおき、生涯に渡る栄養の重要な役割を強調するものだ。この中では、積極的に摂るべき食品、控えめにすべき食品を挙げているほか、サプリメントではなく食品から栄養素を摂取すべきとしている。

【10のポイント】

1.健康的な体重を維持するために、食事とカロリー摂取量、身体活動とのバランスを取る。
2.多種多様なものを選び、果物や野菜をたっぷりと食べ、サプリメントではなく食品からあらゆる種類の栄養素を摂取する。
3.全粒穀物や全粒穀物を主原料とする食品を選ぶ。
4.たんぱく質源は、脂肪分が少なかったり、繊維の豊富な健康的なものに。例えば植物性たんぱく質(種実類・豆類)、魚介類、低脂肪または無脂肪の乳製品、脂肪分の少ない部位の肉など。赤肉や加工肉は制限する。
5.オリーブ油やひまわり油など、非熱帯植物由来の液体油を使用。
6.可能な限り超加工食品ではなく、加工が最小限の食品を選択する。
7.砂糖を加えた飲料や食品の摂取は最小限に抑える。
8.塩分をほとんどまたは全く含まない食品を選択/準備する。
9.アルコール消費を制限。もともと飲まない場合は飲み始めない。
10.食品が調理/摂取される場所に関わらず、このガイダンスにしたがう。

加工食品には、燻製、塩漬け、または保存料の添加によって保存された肉や、塩、砂糖、または脂肪を添加した植物性食品が含まれる。加工肉の多くは塩分、飽和脂肪、コレステロールの含有量が多い。加工肉を他のたんぱく質源に置き換えると、死亡率の低下に関連していることが研究で示されている。超加工食品とは、塩、甘味料、脂肪を加えただけでなく、保存食品の安定性を高めし、食感を維持し、嗜好性を高めるための人工着色料、香料、防腐剤も含む食品をいう。

【心臓の健康に良い食事は生涯に渡って良い】

声明では、栄養は生涯を通じて心臓の健康に重要な役割を果たすとしている。心臓に良い食事と健康的な生活様式の行動(定期的な身体活動やタバコ製品への曝露の回避など)は、小児期から成人期にかけて、心臓病のリスクを高める「悪い」コレステロール値の上昇、高血圧、肥満、2型糖尿病、メタボリックシンドロームを引き起こすリスクを下げるための鍵となる。

妊娠前と妊娠中に、心臓に良い食事をとる女性は、心臓病のリスクを低下させられるだけでなく、産まれた子供の不健康な体重増加を防ぐのに役立つ可能性がある。また、老後に心臓に良い食事をとると、加齢に伴う思考能力や記憶力の低下のスピードを緩和することができる。

このように、心臓に良い食事は生涯に渡って様々な恩恵を受けることができるとのことだ。

出典は『循環器』。 (論文要旨)      
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