2021.10.25
, EurekAlert より:
科学的根拠の幅広い属性を考慮して食品・飲料・調理品の健康度を1-100点にスコア化する「フードコンパス」を開発した、という米国タフツ大学の研究報告。より健康的な選択を促し、業界の改革を促進し、栄養政策を導くことを目的としているという。
このシステムでは、食品の健康要因と有害要因を等しく考慮し(既存の多くのシステムでは有害要因に焦点を当てている)、栄養学、食品学、植物科学の幅広い分野の最新の科学成果を取り入れ(既存のシステムは主に栄養学に焦点を当てている)、全ての食品を一貫したスコアリングシステムによって客観的にスコアリングしている(既存のシステムは主観的に食品を分けている)。
全ての食品は、1(最も健康的でない)から100(最も健康的)に点数化され、推奨されるのは70点以上の食品であり、31-69点の食品の摂取はほどほどに、30点以下のものは最小限に摂取する必要がある。
米国の食品・飲料・調理品8,032品目をデータベース化した結果、全品目のフードコンパススコアの平均値は43.2であった。
食品で最も点数が低かったのはスナックと甘いデザートの16.4点で、最も点数が高かったのは、野菜の69.1点、果物の73.9点(生果物はほぼ100点)、そして豆・ナッツ・種子の78.6点だった。
飲料で最も点数が低かったのは加糖ソーダとエナジー飲料の27.6点で、最も高かったのは、果物または野菜ジュースの67点だった。
でんぷん質の野菜は平均43.2点、牛肉は平均24.9点、家禽類は42.7点、魚介類は67.0点だった。
調理品が独立しているのも本システムの特徴だという。たとえば、ピザの場合、他の多くのシステムには小麦、肉、チーズが個別にスコアリングされており、ピザ自体のスコアリングがないという。
「公に利用可能なスコアリングアルゴリズムにより、フードコンパスは、健康的な食品の選択を促進するための微妙なアプローチを提供できる」と最終著者のレナータ・ミシャ博士はコメントしている。
出典は『ネイチャー食品』。 (論文要旨)
|