2021.10.20
, EurekAlert より:
絶食を模倣した低カロリー食の健康への影響に関する新研究で、マウスでの定期的な5日間の食事サイクルが、通常の高脂肪、高カロリーの有害な影響を打ち消すように見えることを発見した、という米国南カリフォルニア大学からの研究報告。
研究者によると、この調査結果は、絶食を模倣した食事を「薬」として使用する可能性を示している。「絶食を模倣した食事療法(FMD)」は、身体に絶食状態と思わせる低カロリーの食事療法である。
1番目のグループのマウスは、高カロリー、高脂肪の食事(カロリーの60%が脂肪由来)を食べ、不健康で肥満した。2番目のグループのマウスは最初のグループと同じ貧弱な食事を約4週間食べ、その後5日間FMDを与え、2日間は通常の健康的な食事を与えた。
その結果、2番目のグループのマウスは、5日間のFMDによって、コレステロール、血圧、体重を正常に戻したという。特に毎月5日間FMDを与えられたマウスは、健康的な食事を一貫して与えられた3番目のグループのマウスと同じくらい長く生きした。
「本研究は、比較的不健康な食事の悪影響が、5日間の絶食を模倣した食事療法によって相殺された可能性を示している」と研究者は説明している。
ただし、研究者は、これらの結果を誤解するべきではなく、定期的に断食することによって、高カロリー、高脂肪の食事が人間に推奨されるということではない、と警告している。
出典は『ネイチャー代謝』。 (論文要旨)
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